チリのトラベルヒント集・ワタシの旅行レポート



氷河クルーズ・フラッシュ・サン・ラファエル2泊3日(2003年12月)

このプログラムは、HOTELSAというオペレーターが主催している、サンチアゴから2泊3日で行けるサン・ラファエル氷河クルーズと、パタゴニア・コジャイケ周辺の自然を楽しむツアーです。 前々からコジャイケに憧れていた私は、HOTELSAが企画した招待旅行に飛びつきました。 忙しさの真っ只中にもかかわらず、社長に「ぜひ私を行かせてください!」と売り込んで…。 その手の積極的な発言をこれまでにしたことのなかった私に、社長がれれれ?と思ったことは言うまでもありません。 でも、行ってきて本当によかった〜。 コジャイケ周辺は想像以上の美しさで、初めて見る青い氷河にも大感動でした! 気合を入れて取材してきましたので、このページは独立した旅行記にしちゃいます!

第1日目(金)

社長に任命されてこのツアーの相棒となった同僚O氏と、早朝サンチアゴの空港へ。 このプログラムの起点となるバルマセダ空港へは、途中プエルトモンでの1ストップを含めて、約3時間半のフライトとなります。 久々に乗ったランチリ国内線ですが、プエルトモンまでの2時間弱のフライトの間に暖かい朝食が出て(マッシュルームオムレツとパン、ヨーグルト)、さらにプエルトモン→バルマセダの1時間のフライトにも小さなサンドイッチとチョコレート、飲み物が出てきて、ちょっと驚きでした。 今はどこでもコストダウンのために機内食を出し渋っているというのに。

前日に、HOTELSAの担当氏から「そんなに寒くはないけれど、天気が今いちだ」と言われていましたが、私も相棒O氏も晴れ女・晴れ男であることを機内で確認。 予定よりもちょっと早めにバルマセダ空港に到着した際は、見事に(?)曇りでした。 チリで一番雨が多いと言われているこの地方で、曇りというのは上出来なのです!
このプログラムは、初日は夕食前のウエルカムドリンクからスタートになっているので、午後はコジャイケの町を散策しようと思っていたのですが、今回は逆にするとのこと。 本来ならば3日目に予定しているエリザルデ湖のツアーを初日にやってしまうというんですね。

さて、バルマセダ空港でミートした招待客さん6名(みな私達と同じ、チリの旅行社に勤めるエージェント)とバンに乗り込み、いよいよ出発。 バルマセダ空港は、アルゼンチンとの国境からほんの4キロほどのところにある小さい空港で、付近にはなーんにもなし…。 サンチアゴとはうって変わった風の冷たさに、思わず身をすくませてしまいます。 運転手兼ガイド氏の話によると、冬は−20〜30度まで下がるとか…。 スキーに縁のないワタシは、これまでそんな極限の寒さに身をおいた経験がないので、今ひとつピンとこないのですが。

バンはしばらく舗装道路を走り、ところどころで運転手氏の説明が入ります。 「ここを左折すると、アウストラル街道だよ」「あそこにエミュー(オーストラリアのダチョウの一種)の養殖場があるけど、見えるかな?」「あのへんに咲いている紫の花は、チョーチョーズという名前だよ」などなど。 30分ほど走ってから、エリザルデ湖へ続く道へと左折。 乗り物に弱い私にとってはキョーフのガタガタ道です。 しかし、沿道の風景のきれいなことといったら…。 相棒O氏は、ロサ・モスケタ(野ばら)に感動しているし、私も名称不明の野草や雑木に目を凝らしてしまうのでした。 ここへ来る前は、「きっと常緑樹ばかりに違いない」と思っていたのですが、どーして、どーして。

さらに45分ほど走って、前方に25キロと細長く伸びるエリザルデ湖が登場。 この湖畔にあるロッジで小休憩したあと、さらにバンで山の奥へと上っていきました。 このあたりまでくると、人気も車気もほとんどなく、自然が手付かずで存在しているという感じです。 エリザルデ湖の後に続くエメラルド色の湖ラグーナ・ベルデ、そして山の上から流れこむ清流…。 運転手氏が「ピュアな水だから、飲んでも大丈夫だよ」とおっしゃるので、ちょっぴり味見してみましたが、まさにナチュラルウオーターの甘味あり。 天然のお水はおいしかったですけれども、手がしびれるような冷たさでした!

私はここでの散策時間を利用して、運転手さんに各植物について質問。 写真の通り、サルビアをやや大きくしたような野草のチョーチョーズには、紫・白・黄色・ピンク色と色彩のバリエーションあり。 また、プコンやプエルトモン付近でも見られ、赤いつんつんした花をつけるノトロ。(私のお気に入りの花です) そして、「もしかしたら、これがチリの国花のコピウエ?」と私をひそかにぬか喜びさせた赤い花は、「コピウエに似ているけれど、チルコ、またはフォクシアという名前だよ。 コピウエのいとこだね」
しばらく思い思いに散策を楽しんだ後、再びバンに乗って、エリザルデ湖ロッジへ。 この頃になると天気もよくなってきて、日差しの中で見るラグーナ・ベルデは、文字通り深ーい緑の湖でした。

さて、いよいよお待ちかねの昼食です。 プログラムによると、メニューは「アサド・パタゴン」。 パタゴニア風羊のバーベキューというやつですね。
テーブルに着く前に、まずはアイスバーグ・アウストラルと名づけられた、氷河をイメージした水色のカクテルが食前酒として配られました。 口当たりはよいのですが、アルコール度強し。 作り方を聞いたら、ピスコがベースとか。 テイシュに、「旅行中はなるべくアルコールは飲まないことにする」と誓っていた約束が早くもこの時点で破られます。 ロッジ内には大きな暖炉があって、火をおこしていましたが、それでもまだ寒いんですものー。 せめて身体にアルコールなどを入れて、芯から温めないと風邪引いちゃいますよね。(言い訳、かな…)

この頃からグループがだんだん打ち解けてきて、みなでおしゃべりを始めるようになりました。 それぞれ自己紹介しあいましたが、O氏も私も「むずかしくて名前を覚えられない」と言われる始末。 中の1人に「ペドロとマリアということにしましょうよ」なーんて変な名前をつけられちゃいました。 マリアはないでしょー、マリアは!と思いましたが、まさかエリザベスと呼んでとも言えませんし。(笑)

カクテルの後は、大テーブルについて、まずは大きめのエンパナーダがサーブされます。 普段食べなれているエンパナーダですが、ここの中身は挽肉を使い、味付けもボロネーゼソース風で、なかなか私好みの味なのです。 ボーイさんや、主催者代表アルベルト氏が、「このエンパナーダは、ほとんどお肉で、玉ねぎなんてちょっとしか入っていないんだからね」と自慢していましたが、確かにおいしいんですよねー。 しかし、こんな大きいのを全部食べちゃったら、後で羊が入らない…と思い、ぐっとこらえて1/3ほど残しました。

赤ワインをもらって、いよいよ羊のアサド。 開き状態であぶり焼きにされた羊が暖炉の上に運ばれ、脂が焦げるニオイがテーブルに漂ってきました。 コックさんが食べやすくカットしたものをウエイターさんがみなのお皿に配ってくれて…。 あーもう、見るからにおいしそう! それまで一生懸命みんなのおしゃべりに集中し、会話に加わろうと努力していた私も、ここで一旦放棄し、食い気に専念することに。
う、うまいっ!! ボキャブラリーにはなはだ欠けているので、このおいしさを表現する適当な言葉が見つからないのですが、柔らかくて、肉汁たっぷりで…。 お肉って焼きすぎるとパサパサしちゃうことがありますけれども、適度に脂がのっていて香ばしいのです。
そこへウエイターさんがなにやらあやしげなボトルを持って再登場。 ボトルの中には、細かく刻んだ野菜らしきものと液体が入っており、その液体をみなの羊ローストに振りかけてくれます。 これは「チミチューリ」というドレッシングで、その正体は、玉ねぎ・にんにく・パセリ・オレガノ・トウガラシ・胡椒などを細かーく刻み、水を加えたものだとか。 あまりおいしそうには聞こえませんが、これには羊の脂っこさをさっぱりさせる効果あり。 羊の肉汁がまざりあうと味にコクが出て、パンでお皿を拭きたくなってしまうのでした。

さらにウエイターさんは、みなに茹でたじゃがいもを配り、大皿に持ったサラダをどんとテーブルに置いてくれます。 羊のアサドには、茹でただけのシンプルなじゃがいもがとってもあうんですよねー。 私がリブの部分と格闘していると、「手を使って食べていいんだからね」とアルベルト氏。 ひと通り食べ終わると、さらにカットしたお肉をウエイターさんが配ってくれます。 車酔いが心配なので、旅行中は食べるのも控えようと思っていた私ですが、今食べずにいて、次一体いつ羊を食べるチャンスがあるんだ!と思い直し、しっかりおかわりしました。 ここでみなで羊の話になって、私が「サンチアゴでは羊を食べさせるレストランってあまりないですよねー」と言ったら、隣に座っていた女の子が、「私は羊食べるの、はじめてよ」 アルベルト氏も、「食べる機会があっても、あまりおいしくないんだよね。 牧草からして違うからね」

食後にはデザート(これは悲しかった。 缶詰のパイナップル2枚)、コーヒー(これも悲しかった。 デミタス用の小さなカップにネスカフェ)が出て、その後バハティーボと呼ばれる食後酒。 マンサニージャ(カモミール)、メンタ(ミント)など…。 さすがにこれを飲むと大変なことになるのが予想されたので、私はパスしました。(ハーブの香りの効いたリキュールですが、ものすごく強いので)

食後は膨れ上がったお腹をかかえて、ロッジ敷地内を散策。 庭から道を下っていくと湖畔に出られます。 敷地内は新緑がきれいでした。 松のような木が何種類もあって、黄緑色の新しい柔らかい葉が伸びている時期で…。 新緑と湖水の青さに、パソコン疲れの目が癒されるという感じです。 このロッジには、カバーニャ(貸別荘)もいくつかあり、宿泊もできるようになっています。

夕方になり、コジャイケの町へ。 途中から左折し、SEIS LAGUNAS(6つの湖)という道を通って行きます。 この沿道の風景も、ものすごーくきれい…。 名前の通り、あちこちの湖を眺めながらのドライブです。 しっかり車窓風景を楽しまねばと思うのですが、前夜ペルーから深夜にサンチアゴへ戻ってきて、ほとんど睡眠を取っていない相棒O氏は左隣で寝込んでいるし、右隣のいちゃいちゃカップル(後で新婚5ヶ月と判明)もくっつきあって寝入っているしで、私も睡魔に伝染してしまったのでした。 過剰な昼食と、酔い止めの薬のせいもあるに違いありません…。 時々目覚めてのぞいた景色がとても美しかったので、「なぜあの時しっかり起きていなかったんだ!」ととても残念でした。

1時間ほどのドライブの後、HOTEL COYHAIQUEに到着。 コジャイケでは一番よい4つ星ホテルです。 このホテルについては、過去宿泊されたお客様からある程度お話は伺っていましたが、私が予想していたよりも居心地のよいホテルでした。 ホテル自体はこじんまりしていますが、客室はまあまあの広さですし、バスルームも備品がちゃんと揃っていて清潔だし…。 テレビもケーブル付きで、セントラルヒーティングもばっちり効いていました。

夜は9時にバーに集まってウエルカムドリンクだというので、それまでO氏と一緒に町の散策へ。 ホテルから中心へは、徒歩で5分ほどの距離。 道中も感じていたのですが、コジャイケって山に囲まれているんですよね。 そして、その山が、サンチアゴ付近の乾燥しきった山ではなく、緑豊かで、かつ頂上には雪を抱いているような山々なので、高原に来たなーというような印象を受けるんですよね…。 小さな町でしたが、中央には大きなスーパーもあり、野菜類も結構そろっていました。

さて、9時過ぎにホテルへ戻ってバーへ行ったら、ウエルカムドリンク。 エンパナーダをつまみつつ、ピスコサワーを楽しんで、それから夕食です。 今回のツアーに参加した各エージェントのみなさんとテーブルを囲み、私とO氏にとっては、再びやってきたスペイン語の試練の時です。(笑)
はじめにマッシュルームのクリームスープが運ばれてきました。 熱くて、濃厚で、おいしいっす。 昼食時にあんなに食べたのに、それなりに食欲を感じている自分がこわい! でも、すでに10時過ぎですもんね。 昼食後もO氏とホテル敷地内をせっせと歩いたので、カロリーは消化しているはずだし…。(でも、私の斜め前に座ったオバサマは、お腹がいっぱいと全然手をつけなかった)
メインディッシュは、白身魚のオーブンチーズ焼きと、ポテトの香味ソテー。 そして、私が意外にも楽しんでしまった、デザートのクレープ・マンハールソース。 チリ人にとってはチョコレートよりもポピュラーなマンハールは、私にとっては甘さの極地で、これまで極力避けていたのですが、なぜかこの時はおいしくって全部食べてしまいました。 疲れていたので、きっと身体が甘味を欲していたのに違いありません…。

長々と続いた夕食が終わり、ようやくお開きに。 朝のモーニングコールを頼んで、部屋に戻ってさっとシャワーを浴びてベッドにもぐりこみました。 長い一日でした…。

第2日目(土)

いよいよ今日はこのプログラムのメインである、サン・ラファエル氷河への終日クルーズです。 ホテル出発は7:15。 朝食は船内でとのことだったので、しっかり重ね着してバスに乗り込みました。 今日は我々一行だけでなく、このツアーに参加する他のお客様も一緒のため、トイレ付きの大型バスです。 時間になっても来ない客が1名いて、結局出発は7:30。 カタマラン船が出港する港までは、約1時間30分かかるとのこと。 お天気は今日も晴れたり曇ったり状態で、相棒O氏が「サン・ラファエル氷河の写真って、いつも曇っているものばかりなんですよねー」などとフキツな発言…。

しかしながら、コジャイケからプエルトチャカブコ港への道中は、晴れていて素晴らしいドライブとなりました。 これまでプコンやジャンキウエ湖近辺の景色に魅せられていた私ですが、そっちが緑と牧場を主体とした風景であるのに対して、このルートは昨日のエリザルデ湖近郊と同じく、見事な野草の群集が彩りを添えてくれています。 そんな中に、牛や羊の群れが見え隠れして…。 また、道も平坦な景色の中を通るのではなく、シンプソン川に沿って走っており、深い谷を見下ろしたり、山間の中を走ったり、かわいらしい滝の前を通ったり…。 どちら側の景色も素晴らしいのですが、左側の座席に座ったほうがいいかもしれません。
バスはこじんまりしたプエルト・アイセンの町を通り抜け、シンプソン川にかかる鉄橋を渡り、チャカブコ港へ近づいていきます。 このあたりまで来て、天候が変わってきてしまいました…。 港の前でバスを降りたら、灰色の空にぽつぽつと降る雨。 おまけに、コジャイケの町よりも5度くらい気温が低いのでは?と思うほどの寒さです!

2階建てのカタマラン船は、3/4くらいの入り。 座席指定はないので、早めに船内へ入って窓側の座席をゲット。 2階は一応喫煙席になっており、操縦室へも入らせてもらえます。 船内ならば暖かいのではと思いましたが、暖房は全く入っておらず、寒い〜。 ヒーターをつけると、窓ガラスが曇ってしまうからでしょうか?

船は、予定通り9:30にチャカブコ港を出港。 船内アナウンスによると、時速68キロ、サン・ラファエル氷河へは、片道約3時間半弱のクルーズだそうです。 時速68キロと言われてもあまりピンときませんが、デッキへ出てみると、かなりのスピードで走っていることがわかります。 それにしても、風が冷たい! スピードが出ている分、風当たりも強くて、身体の芯まで凍えます。 船はほとんど揺れず、船酔いの心配をする必要がないのが救いですが。
10時近くなって、朝食が配られ始めました。 飛行機の機内食のような感じで、トレイには、ハムとチーズをはさんだ三角のサンドイッチ。 それに小さなカップケーキとミックスフルーツ(缶詰ですね)がついています。 お腹も空いていましたが、何よりもうれしかったのが熱いコーヒーでした…。

カタマラン船は、パタゴニアフィヨルドの中を一直線に前へ進んでいきます。 このフィヨルドですが、正直言って、私はそんなにおもしろいとは思いませんでした。 細い水道の中で、両脇は木の茂った崖。 これをフィヨルドと呼ぶらしいのですが、残念ながら風景はほとんど変わらないので、飽きてしまいます。 船内にはモニターがあるので、映画とかビデオでも放映してくれればいいのに。 何か読む本でも持ってきたほうがいいかもしれません。

しばらくたって、船内アナウンス。 「ここにはあざらしのコロニーがあるのですが、…本日は残念ながらいないようです」 野生動物ですから、えさを取りに出かけていらっしゃるのでしょう…。
相棒O氏は、薄着にもめげず、船内を探検したり、デッキに出てはあれこれ写真を撮っていましたが、私はまたしてもうとうと。 氷河はまだまだ遠い…。

しばらくたって、3度目の船内アナウンス。 サン・ラファエル氷河の他に、もうひとつ氷河があるそうで、まもなくそのそばを通過するそうです。 幸い雨はやんでいましたが、写真を撮りたい人々で、デッキは大混乱。 ツアー仲間の女の子が、「ほらほらあれよ!」と目ざとく見つけて教えてくれました。 おおっ、確かにあそこに光るものがあります! でも、あれが氷河? なんだか遠すぎてよくわからないな…と思っているうちに、船はまたたく間に通過してしまいました。

船はその後も前進を続け、12:45頃より流氷が見え始めました。 ぷかぷかとところどころに浮いている氷の塊…。 私の想像では、流氷は白っぽい氷のかけらだったのですが、これが意外にも青いのです。 しかも、水色よりももっと濃い、透明感のある青さ。 流氷によっては、緑に近いほど深い色のものもあるし…。 曇っているせいで、水の色は黒っぽく見えるのに、流氷のあの色素は一体どこからくるのでしょう??

じきに氷河へ到着だと思うのに、ここへ来て昼食がサーブされ始めます。 メニューは、サーモンのセビッチェ(鮭と玉ねぎのマリネ)、七面鳥のクリームソース添え、ポテトのフライ、そしてデザートにはチョコレートムース。 七面鳥はちょっとばさついていましたが、どれもなかなかのお味で、特にセビッチェがさっぱりしていておいしい! 船内は寒いし、デッキは身を切られるような風が吹いているに違いないので、ちょっとアルコールを入れて温まっておかねばと赤ワイン。 そうこうしているうちに、船はサン・ラファエル・氷河に到着してしまいました。 あわてなくても大丈夫とは思うのですが、はやる人々がデッキに出て行くのを見ると、昼食もかきこまざるをえません。 ワインも一気飲みです!

サン・ラファエル氷河ですが、私が想像していたのとは全く違う形で立ちはだかっていました。 実物を見るまでは、小山のような形で浮いているのかな…と思っていたのですが、海峡からさらに細い川に入り込んだ奥に、壁というか、要塞のような感じでそびえています。 船は氷河まであと200mという位の至近距離まで近づいているので、氷塊が崩れ落ちるのもよく見えて、みんなで「おーっ!」 氷河を囲む左側の崖には、1989、2000といった年号が記されていて、その頃はその位置まで氷河がせり出していたとか。 それにしても、こんなにどんどん崩れてしまうのでは、氷河がなくなるのも時間の問題なのかなあ、と思ってしまいました。 崩れた氷のかけらがあっちこっちに浮んでいるのですが、ホントーに青い…。 水晶にブルーの色素を流せばこんな感じになるのかなあという感じです。

船は、いろいろな位置から氷河が見えるように、ゆっくり旋回してくれます。 相変わらずの曇り空でしたが、船がストップしているせいか、風はほとんど感じませんでした。 デッキの人々は、みなシャッターチャンスを狙っているので、船が向きを変えるごとに、「今度はあっちだ!」という感じで動きまくっています。 私たちツアー一行も、ここで記念写真。

一隻のゴムボートが下ろされ、船のスタッフの人が2名、氷河を採取しに向かいました。 氷河クルーズのアトラクションである、ウイスキー・オンザロックのためです。 戻ってきたボートから、大きな氷のかけらが中にいる船員さんに投げられ、すぐさま透明プラスチックカップに入れたオンザロックが配られます。 氷を砕いているところを見たのですが、青くない…。 全くくもりの入っていない、透明な氷です。 あの神秘的な青さは一体どこへ行ってしまったのでしょう!?

2時間ほど氷河の前で停滞した後、船は来た道を戻ります。 帰路の船内は、お昼寝大会。 ウイスキーを2杯ほど頂いてしまった私も、熟睡してしまいました。 夕方になると、今度は揚げたエンパナーダや小さなサンドイッチなどのスナックがサーブされます。 ここでまたしっかり赤ワインをもらって…。 船内での食事量はさして多くはないのですが、何度も食べたり飲んだりして、飢える心配はなし。 ただ、食事時に出される飲み物は、量も種類も少ないので、ミネラルウオーターを持参したほうがよかったと後悔しました。 船内には小さなカフェがありますが、食事時以外は有料なので…。(ソフトドリンク500ペソ、コーヒー400ペソ、紅茶300ペソと良心的な値段でしたが)

最後に船はなにやら入り江のようなところに入り込み、ぐるっとまわってチャカブコ港に戻ります。 到着19:30頃。 その後、行きと同じくバスに乗り込み、コジャイケのホテルへ。 日はまだ高く、コジャイケの方はしっかり晴れておりました…。 再び長い1日でしたが、氷河クルーズは楽しかったです!

ここからはプログラム番外編です。 たまたまツアーメンバーのうちの1人が誕生日だというので、ホテルのサロンにてカクテルとカナッペで小さな祝杯。 バースデーケーキにしっかりろうそくが立てられて、誕生日夫人が吹き消します。 チリもこのあたり、日本と習慣が同じですねー。 ツアーメンバーの中で、「最後の夜だし、みなで踊りに行こうか」という話がまとまりはじめ、ペドロとマリアである私達も誘われたのですが、私としては、こういったスナックで晩ご飯が終わるのは非常に悲しい。 一応生返事だけしておいて、「晩ご飯食べに行くぞー」と思っていました。 O氏も同じ思いだったらしく、祝杯後、こっそり二人で抜け出すことに決定。

一旦部屋に戻ってから、チリの必勝ガイドブックのTURISTELをチェックしたところ、ホテルのすぐそばにあるレストランがうまいとアリ。 O氏の同意を得てそこへ行ってみたら、…これまた感激もののレストランでした。 テーブルセッティングの様子から、「こいつは高いゾ」と緊張しましたが、メニューを見たら、まあまあのお値段。 22時半をまわっていた上、カクテルでカナッペやらケーキやらも食べていたので、本当ならば軽いものにすべきなのですが、「ここで食べなかったら、しばらく後悔するに違いない」と私は再度羊のアサドに決め、O氏は、「牛肉もおいしいんじゃないか?」とビーフ料理。 出されたお皿を見たら、それぞれ500gはあるに違いないと思われるほどのボリューム。 しかし、なんともいえぬいいニオイが立ち上っているんですよね〜。 O氏と少しずつ分け合って味見したのですが、私の頼んだ羊のアサドは、オーブン焼きでしたが脂がのっていて柔らかいし、O氏が頼んだ牛肉は、ガーリックとトマトのソースが効いていて、これまた絶品でした。 どちらも味付けそのものはさっぱりしているので、500gの固まりであっても、すいすい口に入っていくのです。 添えられていた茹でじゃがいもや、お肉の付け合せとして頼んだサラダもすっかり平らげ、私達は大満足。 お会計もサンチアゴの高級レストランに比べれば、はるかに良心的なお値段でした。 ちなみに、このレストランの名前は「LA CASONA」、ホテルコジャイケの前の通りの向かい側にあります。

第3日目(日)

本当ならば、この日にエリザルデ湖のツアーが行なわれますが、私たちはすでに初日にやってしまっていたので、午前中はちょっとゆっくり目に起きて、市内観光でもしようということになっていました。 私は8時半頃サロンへ行って、朝食。 メニューはなかなか豪華です。 ハム、チーズ、スクランブルエッグ、シリアルやケーキなど、ビュッフェスタイル。 コジャイケは果物が高いのか、缶詰のフルーツカクテルがまたしても登場していました。

待つのが嫌いな私は、10時半と言われた集合時間ぴったりに荷物をまとめてロビーに行ったのですが、ツアーメンバーの姿は全くなし。 あれ?と不安に思いつつ、相棒O氏の部屋をノックしてみたら、「今さっき起きたところなんですー!」と叫ぶ声が。 ヤツめ、寝坊しおったなと思い、1人でロビーにいたら、ツアーメンバーのうちのオバサマお二人が、「ちょっと、町を見てきたのよ〜」とご帰館。 主催者側のアルベルト氏も出てきて、「まだみんな、朝ゴハン食べているんだよー。 もうちょっと待ってね」と。 これまでこのツアーメンバーは比較的時間に正確だったのですが、やられました。 こんなことならば、私も朝の町を一巡りしてくればよかったーと後悔。

結局この日は再度プエルトアイセンへの道をたどり、昨日は停まらなかった滝二つの前で写真を取ったり、コジャイケの町を見渡せる展望台へ行ったりしました。 最後に町の中心広場近くに車を止めて、10分ほど散策。 規模は小さいのですが、民芸品や手作りのお菓子などを売る小さなマーケットがあるんですね。 何か会社へみやげものをと思いましたが、あまりこの土地名物のものはないようで、パス。 O氏は、しっかり彼女にカラファテの実のジャムを買っていました。

ツアーの話は、大体こんなところでしょうか。 プログラムの内容は、非常に充実していてお勧めです。 氷河の他、あちこちでパタゴニアの美しい自然を楽しみ、その雄大さを味わうことができます。 食事もおいしかったし…。(これも重要ですよね)  それに、なんといっても、サンチアゴから週末を利用して2泊3日で手軽に行けるというのがポイント。 サンラファエル氷河の観光は、プエルトモン発のクルーズを利用する手もありますが、5泊も船の中ではぜーったい飽きてしまいます。 その点こちらは、夜はこぎれいなホテルでゆーっくり眠ることができますし、ツアー代金もリーズナブルですし…。 自分が行ってきたからヒイキにしているわけではありませんが、自信を持ってお勧めできるツアーでしたね!

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