チリのトラベルヒント集・ワタシの旅行レポート



2004年2月に、6泊7日でカラファテとパイネを中心にレンタカーで回ってきました。 氷河や湖などの自然の造形美に目を洗われ、各種野生動物との遭遇に感激し、そして極めつけにトレッキングでのスリリングな体験と、ナマケモノのワタシとテイシュにしては、珍しく中身の濃い旅になりました。 仕事柄、ワタシがあれもこれもと欲張ったせいもありますが…。
なにはともあれ、今回の旅行で、なぜ人がパタゴニア、パタゴニアと騒ぐか納得。 私もすっかりパタゴニアファンです。 想像していたよりも、ずっと素敵な所でしたよ!

第1日目・プンタアレーナスからプエルトナタレスへ

朝9時半にサンチアゴを出発し、ランチリ航空でプンタアレーナスへ。 途中、プエルトモンを経由し、4時間ちょっとでプンタアレーナスに到着しますが、機内食が2度も出てきます。 どれもサンドイッチを中心にした軽食ですが、おいしいのでしっかり食べてしまい、到着時は満腹状態。 ケチなテイシュと私は、「お昼は食べなくても大丈夫だね」と微笑みあいます。
到着後、エイビスのカウンターへ行って、予約しておいたトヨタ・YARISをレンタル。 パタゴニア地方は未舗装の道が多く、よく車が事故っているので、四輪駆動の方がよいのではと思っておりましたが、運転手(テイシュ)曰く、「ジープならばともかく、ピックアップタイプの四駆に2人では、前の方に重心がかかりすぎてかえってアブナイ」とのことで、普通車となりました。

まずは、プンタアレーナスの町へ行ってみました。 日曜日ということもあり、町中はひっそりしていましたが、半袖でも暑いくらいの好天だったせいか、海岸へ行ったら水遊びをする地元の人で大賑わい。 この土地の気候柄、みなさん水着なんて持っていないんでしょうねえ…。 Tシャツとショートパンツ姿でそのままバチャバチャやっているのがおかしかったです。 これってマゼラン海峡なんですよね、一応。
通常、プンタアレーナス市内観光では、アルマス広場の他、博物館2つを見学しますが、その手のものに興味がないテイシュと私は、広場にあるパタゴンの右足をなでて終わり。(パタゴン像の右足に触れると、またパタゴニアへ戻ってくるという言い伝えがあります) アイスクリームを食べたりしているうちに、時間も頃よくなってきたので、期待のペンギンコロニーへと向かいました。

ペンギンは、日中はエサを取りに出かけているので、観光に適した時間は午前中、もしくは午後17時過ぎと言われています。 町からは50キロほどのところにありますが、途中から未舗装道路になってしまうので、結構時間がかかってしまうんですよね…。 しかしながら、砂利道に入った直後に、2匹のニャンドゥー(ダチョウの一種)に遭遇。 私とテイシュは狂喜して車を止めました。 このあと何度もニャンドゥーを見かけることになるとも知らずに…。
1時間ほどして、ようやく念願のペンギンコロニーへ到着。 海岸に近いせいか、風が強くて寒かったです。 入場料金を払ったところから遊歩道が続いていて、ペンギンちゃんに会うには10分ほど歩かねばならないようですが、見学を終えて帰ってくる人たちのカオを見て、「なんだかあんまり楽しそうじゃないね…」と、テイシュがフキツな予言。 遊歩道の途中に、「ペンギンたちが横断するので、ここで立ち止まらないように」と書いた看板が出ているのですが、「えーっ、そんなこと言ったって、ペンギンなんてどこにも見当たらないじゃないのよー」と、私。
さらに歩いて、数人の見学客が立ち止まっているのが見え、ハイ、やっと見つけました、念願のペンギンちゃん。 2羽です。 1羽はぬぼーっと立っているだけですが、もう1羽は手だか羽だかをパタパタし、ちょっと愛嬌を振りまいてくれています。 そこから100mほど歩いたところが海岸で、覗き壁(?)みたいなところから、海岸に群れているペンギンたちを見ることができるようになっていました。 50羽くらいいたでしょうか?
残念ながら、私たちは運が悪かったようで、その後の遊歩道でも数えられるほどのペンギンしか見ることができませんでした。 しかも、ほとんどのペンギンはぼーっと立っているだけで、あまり動いてもくれなかったし…。 旅行を終えてから同僚達にぐちると、「それはたまたまいなかっただけだよー。 オレがいった時は、あっちもこっちもペンギンだらけだったよ」
寒かったので、帰りがけに入り口にある小さなカフェで暖かい飲み物を飲んだのですが、これが自動販売機の紙コップコーヒーなのに、1,300ペソとぼったくり料金だったことも、私たちのショックをかいましたねー。(笑)

さて、気を取り直して再び車に乗り込み、今夜の宿泊地であるプエルトナタレスへ。 すでに19時近くになっていましたが、まだ日が高く、なかなか快適なドライブでした。 惜しむラクは景色で、私の上司が「あの3時間は結構しんどい」とこぼしていた通りの殺風景さ。 おかげで夕暮れのナタレスの町がとても美しく見えました。 かなり暗くなっていましたが、燃えるような夕焼けが黒い雲の間から見えて、ドラマチックなんですよね。
ナタレスには、いくつものこじんまりしたホテルがありますが、この晩はカサ・セシリアというレジデンシャルに泊まってみました。 実は、私は某日本の旅行社さんのトレッキンググループの手配をしており、その担当者さんが、「カサ・セシリアは民宿だけど、清潔でお勧めですよー」とおっしゃるんですよね。 で、そのグループの予約をする際に、自分の分もやってしまったわけです。 ホテルのような豪華さは全くありませんが、確かに清潔でお湯の出もよく、シャワー付きダブルルームが1泊1室23,000ペソ。
ランチリ機内食以来、アイスクリームとポテトチップしか食べていなかった私たちは、チェックインをすませてから、慌しく外へ。 シーフードがおいしいと言われるウルティマ・エスペランサというレストランを見たら、ほぼ満員だったので、その次によく名前を聞くセントロ・エスパニョールというレストランへ行ってみました。 テイシュは羊のロースト、私は牛肉のペッパーソースを頼みましたが、羊はちょっとイマイチだったかな? 牛肉の方は、ペッパーを効かせたクリームソースが、柔らかくグリルされた牛肉とよくマッチしていて、夜23時近くの夕食には、ちょっと重いかなーと思いつつも、きれいに胃袋におさまってしまいました…。

第2日目・プエルトナタレスからカラファテへ

今日はカラファテへの移動日です。 昨日もらい損ねた、アルゼンチンへ出国するための書類を受け取りに、まずはエイビスのナタレス事務所へ。 地図によると途中町らしいところもないようなので、ガソリンを入れる際にしっかり飲み物と非常用食料品(ポテトチップとマシュマロ)も買い込みました。 ナタレスの海岸の前を通って町を出ますが、海には黒首白鳥がいっぱいいて、とてもいい雰囲気です。
しばらく走ると、ミロドンの洞窟へ向かう標識あり。 このすぐ後、道は未舗装路になってしまいます。 雨の多いエリアのはずですが、しばらくまとまった雨が降っていないのかものすごい砂ぼこりで、「相変わらず景色はイマイチだね…」と嘆きつつ、ひたすら走ります。 恐ろしいことに、このあたり、無防備なウサギたちの轢死体だらけなのです! ウサギびいきの私は、ナマのウサギに出会えるのをいつも楽しみにしているのですが、彼らは夜行型。 しかも、道路を横断する際、車のライトに照らされると、びっくりして棒立ちになる習性があるらしいんですよね…。 そのままはね続けて向こう側へ渡ってしまえばよいのに。

ナタレスから1時間15分ほどで、チリ国境の小さな村、セロ・カスティージョに到着。 付近にはカフェテリアや売店もあって、ちょっと一息入れることが出来ます。 出国にあたり、レンタカー関係の書類を細かくチェックされて、「もし何かが足りないって言われたらどうしよう」と私は内心ドキドキ。 チリって書類を集めるのが大好きな国なので、土壇場で何が起こるかわからないんですよね…。
出国手続きを終え、トイレを拝借してから、いよいよ出発。 目の前には、今来た道よりもさらに殺風景な荒野が広がります…。 ますます景色が悪くなるんだ…と落胆しつつ、10分ほど走ると、今度はアルゼンチン側の国境、カンチャ・カレラに到着。 ここは本当に国境事務所だけで、カフェテリアどころかトイレもありません。 役人さんは、私の身分証明書も見ずに、書類にぺたんとスタンプ押しちゃうし。 チリ側が丹念に書類を改めていたのに比べると、あまりにも大雑把なので、ある種の感動を覚えてしまいました。(笑)

さて、ここからカラファテまでの道は、睡魔との戦いです。 なにしろ、行っても行ってもだだっ広い荒野ばかり。 私が外を見るのに飽きて、こっくり、こっくりし始めると、自分だけ寝るなんてずるい!と、運転しているテイシュがちょっかいをかけてきます。 幸い、アルゼンチン側はかなり道路工事に力を入れているらしく、私の手元の地図にあるよりも舗装道路が増えており、やけっぱちのテイシュは140キロで飛ばしていました。 しばらくして、エスペランサという集落に到着。 ここは、リオガジェゴスやウシュアイアへ南下していく分岐点でもあります。 ちょっとこぎれいなオステリアがあったので、「ここでお昼ゴハン食べたいなー」とカマをかけると、「アルゼンチンペソもないし、こんなところで時間つぶしていないで、まずはカラファテまで行こう!」と、テイシュ。(ヤツは、昼食後の私がぐっすり寝込むであろうことを見越しているんですね) 仕方なく、ガソリンスタンドでトイレだけ借りて、出発。 カラファテへの道はまだまだ遠いです…。
行きに仕入れたポテトチップとマシュマロを食べつつ、CDを大音響でかけて、車内で大合唱。 とにかく口を動かしていないと眠くなってしまうんですもん…。 おまけに国境を出たあたりから天気もよくなってきて、車内は半袖でも暑いくらいの陽気でしたし。

ナタレスを出発して、約5時間。 ようやく水色に光るアルヘンティーノ湖が見えてきました〜。 もうすぐだーと喜びつつ、湖畔に沿って走っていたら、突然の急停車。 「あそこにグアナコがいるぞ!」と、テイシュ。 うわー、ホントです! しかも道路のすぐ脇に。 口をもぐもぐさせながら、不思議そうにこっちを見ています。 ここでまたまたビデオだ、カメラだとテイシュが大喜びで取り出します。(この後、パイネで山ほどグアナコを見ることになるとも知らずに…)
苦節のドライブ5時間半の末、ようやくカラファテに到着。 時刻は15時を過ぎていました。  何はともあれ、まずは両替です。 1ドル=2.88ペソでした。 一時は1対4くらいまで落ちたこともあるアルゼンチンペソでしたが、ずいぶん回復してきているようです。 それにしても、同じペソでもアルゼンチンとチリは全くケタが違うので、レストランでの食事や入場料金を換算する際、アルゼンチンペソ→ドル→チリペソとアタマの中で暗算するのが大変でした。
これでやっとゴハンにありつける〜。 こじんまりとしたカラファテの町は、さすがに観光都市だけあって、こぎれいなレストランやカフェが目立ちます。 時間が中途半端なので、手頃なカフェテリアに入って、テイシュは生ハムと野菜のサンドイッチ。 私はホームメイドのハンバーグにサラダ。 …と書くと、私の方がボリュームのあるものを注文しているように聞こえますが、私のオーダーしたものは、ライト・メニュー。 テイシュが頼んだものの方が値段は高し。 運ばれてきたものを見たら、テイシュのはパンが隠れるほどハムや野菜が満載された食べごたえのあるオープンサンドでした。 私の好きなパロミート(ヤシの芽)も載っていたので、こそっと横からかすめ取ります。 ハンバーグもなかなかおいしく、ビールをそれぞれ1本ずつ頼んで、お会計は合計31ペソ。 チリよりも物価は安いぞ〜と喜び合う私たちです!

その夜はエスタンシア・アリスというホテルを予約しておりました。 カラファテから11キロ、アルヘンティーノ湖畔にある牧場ホテルです。 広々とした敷地内に天井の高いレストランがあり、隣には羊の毛刈りショーを見せる小屋。 そして、別棟に宿泊用のクラシックな建物。 宿泊用の部屋は16室しかありませんが、清潔だし、2段ベッドの入った部屋もついていて、4人まで宿泊できる広さでした。 私たちがフロントに毛刈りショーについて聞きに行っている間に、クーラーに冷やしたハーフボトルのシャンペンとチョコレートが部屋に差し入れられていました。
このエスタンシアは、カラファテでは観光牧場として有名なようで、毎日2回、ウエルカムティー+羊の毛刈りショー+牧羊犬によるデモンストレーション+エスタンシア敷地内の散策+パタゴニア式アサド(バーベキュー)がセットになった半日ツアーを催行しています。 私たちが到着した時は、すでに何人かの観光客がウエルカムティーを楽しんでいました。 レストランを覗いたら、いろんな種類のケーキが取り放題になっていて、それがまたおいしそーなんですよね…。 宿泊客である私たちは、ショーやデモンストレーションは無料で参加可、夕食のアサドは追加料金1人28ペソと言われたのですが、このティーもぜひ試したかったです!

さて、18:30から開始と言われた羊の毛刈りショー。 行ってみたら、ものすごい人で、「今日は2回に分けてやります」とのこと。 この道30年といった感じの赤銅色に日焼けしたおじいちゃんが、羊の足をしばって、年代モノの電動毛刈り機(!)で刈ります。 羊は観念したように静かにしていますが、おじいちゃんが荒っぽいのか、時々深く刈りこんでしまって、痛がって悲鳴をあげるんですよね…。 何はともあれ、刈られた羊の皮を広げてみると、見るからにずっしりという感じ。 1頭で4・5着分のセーターが編めるくらいの毛糸が取れるのではというほどの量でした。
毛刈りショーの後は、エスタンシアからずっと続いている広い敷地内で、牧羊犬のデモンストレーション。 黒いはしっこい犬が、追い込んだり、けしかけたりしつつ、羊の群れを誘導します。 「ベイブ」の世界ですね。 一頭群れからそれたのを追いかけて、ワンちゃんがアワくっていたのがかわいらしかったです。 そして、その後は、ツアーリーダーさんの後について、湖畔まで散策。 このあたりは水鳥の宝庫とのことでしたが、黒首白鳥、ベージュ色の一匹鳥カランチョ、そしてパタゴニア名物(?)のカイケンなどが見られました。 本当に広々とした敷地で、湖畔までたっぷり片道10分は歩いたでしょうか? 食事前のよい運動です。
さて、ホテルまで戻り、いよいよ期待の晩ゴハンです。 広いレストランが、ほぼ満席。 すでに夕暮れ時で、窓から見える湖畔の景色は素晴らしいのですが、みな心はアサドへ飛んでいるようです。 ガイドをしているお姉さんによると、ビュッフェ式サラダも、アサドも食べ放題。 食べ放題と言われると、血が騒ぎますよね〜。 おまけに、始まり始まりのゴングだか銅鑼だかまで鳴らしてくれちゃうし。 行列に並んで、アサドのカウンターで、とりあえず羊と牛、チョリソーをもらってきました。 期待の羊のアサドですが、ちょっと失敗。 私が指差した部分は骨のところで、お肉がほとんどついていなかった…。 期せずしておいしかったのが、チョリソーです。 チリのロンガニザは味が濃すぎるので敬遠気味の私ですが、ここのチョリソーは臭みがなくてうまいです〜。 サラダバーへもしっかり行って、ニンジンサラダやビーツ、トマトなどを取ってきました。 ゆで卵好きの私は、4個分くらいの卵も取ってきて、テイシュに呆れられましたが…。
ひと通り食べ尽くしてから、お代わりへ。 今後こそちゃんと身のついている羊と、チョリソーをもらってきました。 やっぱりチョリソーがおいしい! こんなものでお腹を膨らませてはと思いますが、ついついパンも食べてしまいます。
ワインもなくなり、私たちがすっかり満腹した頃、舞台でショーが始まりました。 アルゼンチンのフォルクローレですね。 チリのクエッカに似たような感じの踊りや歌。 男性の歌声がレストラン内に朗々と響いてよい感じでしたが、満腹の胃袋に太鼓の音がちょっとこたえます。(笑)
デザートのアイスクリームを食べて、お開きになったのが22時半過ぎ。 レストランの外へ出たら、町へ戻るための大型バスが何台も迎えにきていました。

第3日目・ペリトモレノ氷河

早々と起きて、散歩に出かけたテイシュ。 まだ目が覚めず、もうろうとしている私に、「ウサギがいっぱいいるぞ!」 野生動物に目のない私は、この一言でガバと起き上がり、とりあえず着るものを着込んで、外へ出ます。 ホテルは高台に建っていて、なだらかな傾斜が湖畔に続いているので、あちこちでうさぎが駆け回っているのがよく見えるんですよねー。 しかし、あまりにも遠目です。 長い耳はわかるのですが、もっと近くで見たい…。
ウサギ散策から戻って、朝食。 ビュッフェ式です。 ハムやチーズなどのコールドディッシュもありましたが、あっさりしたパウンドケーキや甘いクロワッサンがおいしくて、他にお客さんがいないのをいいことに、テイシュと二人で何度もおかわりしてたっぷり食べてしまいました。 このホテルが気に入った私は、もう一晩泊まりたいとテイシュに訴えたのですが、なにせお値段が高いので(1泊100ドルを超える)、あっさりと却下。 もっとも、延泊を希望しても満室だったとは思いますが…。

シャワーを浴びて、チェックアウトぎりぎりの10時に、ホテルを出発。 今日はペリト・モレノ氷河の観光です。 カラファテの町から78キロのところにあるそうですが、途中から山道になるので、1時間半くらいかかるとのこと。 山道に差しかかったところに国立公園事務所があり、1人あたり20ペソの入園料をチャージされます。
しばらくくねくねした山道を走って、氷河が遠くに見えてきました! 初めの観光ポイントの駐車場には、すでにかなりの数の車やバスが…。 よく晴れているせいで、氷河がまた一段と青く見えるんですよね。 けれどもここはまだほんの序の口にある展望ポイントで、先へ行けばもっと至近距離から見えるとのこと。 団体グループを引き連れたお姉さんガイドが、のどを枯らしてそのようなことを叫びつつ、「バスに戻ってくれ〜」とツアー客を集めています。 私たちも、「それならば」と速攻で車に戻り、バスが走り出す前に出発。 さらにガタガタ道を20分ほど走って、今度はボート乗り場側の湖畔に到着しました。
ここまで来ると、氷河はすぐそこに見えるのです! それに、アルヘンティーノ湖の色の美しさときたら。 この色を正式にどう呼ぶのかは知りませんが、漢字で書けば、乳青白色。 透明な青ではなく、ミルキーな水色と言ったらよいでしょうか?

テイシュが「遊覧ボートに乗りたい!」とうるさいので、チケットを販売している駐車場前のレストランへ行ってみました。 料金は1人20ペソで、約1時間の遊覧。 出航も1時間起きだそうです。 12:30発のボートはもういっぱいだというので、13:30発のチケットを購入。 ちょうど昼食時間に当たっていたためか、乗船客も少なく、ラッキーでした。 その前の船なんて、甲板は乗船客でぎっしりで、身動きもままならないくらいでしたもん。 船は氷河の壁に沿って、対岸へ向かいます。 雷のような音をたてて氷河の一部が崩れ落ちると、乗船客から「おーっ」とどよめき。 しばらくすると、その波を受けて、ボートがずーんとせり上がるんですよねー。 仕事柄、お客様から、「本当に氷河が崩れ落ちる瞬間が見れるのでしょうか?」とよくご質問頂くのですが、「こんなに何度も崩れたら、氷河がなくなってしまうのではないかしら…」と心配になるくらい、しょっちゅう崩れ落ちていました。 遊覧用のボートは小さめのカタマラン船でしたが、船内には小さなバーもあって、サンドイッチやらお菓子、そしてお決まりの「氷河の氷を入れたオンザロック」も販売していました。

ボートを下りてから、レストランへ。 ペリト・モレノ氷河付近のちゃんとしたレストランはここだけで、団体客などで大賑わいです。 私たちは、16ペソのツーリストメニューを注文。 ボリュームのある野菜スープに(遊覧船で冷えた身体にじわーっとおいしかった)、トマトソースのスパゲティ、それにデザートのプリンとどれもなかなかの味でした。 トマトソースもちゃんと水煮のホールトマトから作っているようでしたし。 ちなみにプリンには、マンハール(アルゼンチンではドルセ・デ・レチェと呼ぶ)と生クリームが添えてありました。 太るに違いないと思いつつ、生クリームの方はたいらげてしまいましたが…。

昼食後、再び車に乗って、今度は一般の観光入り口へ。 低い湖畔のボート乗り場とは違って、ここは丘の中腹のような位置になるので、氷河を上から見下ろすことになります。 駐車場から遊歩道に沿って下りていくと、氷河壁を横から見るような感じになりますが、ボートで正面から見たのと違って、非常に厚みがあることがわかります。
この遊歩道、結構距離があって、いい運動になりました…。 途中、さらに奥へ行く別れ道があり、「ここから400m下がるが、歩き出す前にまずは帰りのことを考えよ」といった看板が立っています。 観光地での遊歩道は、全部制覇しなければ気がすまない私は、ためらいなくテイシュに先立って下りていきますが、行き止まりに突き当たって、がっくり。 氷河にすごーく接近する位置ではありますが、「たったこれだけぇ?」という感じでした。 後悔先に立たず。 テイシュと二人、息切れしつつ、無言で来た道を戻りました…。
遊歩道の入り口近くには、キオスクとトイレがあり、キオスクではホットドッグやサンドイッチなどの軽食も売っています。 結構お値段、安いんですよね…。 チリ側のペンギンコロニーでぼったくり気分を味わされてしまった私たちは、アルゼンチン側が良心的なのにカンドーしてしまいました。

さて、これからカラファテの町まで戻って、今晩のねぐらを探さなければなりません。 カラファテは、ホテルの数が非常に少ないのですが、安ホテルならなんとかなるだろうと思っていたワタシ達は甘かった…。 混んでいるんですよねー、安ホテルも。 やはり、この町の宿泊は、前もって確保しておくに限ります。 何はともあれ、とりあえず寝床を確保し、明日のウプサラ氷河・オネージ湖クルーズを申し込み、夕食に出かけたのが午後21時過ぎ。 15ペソでアサドからビュッフェ式のお惣菜、デザート食べ放題の中国人経営のお店を見つけて、そこで食べることにしました。 すごーくおいしいというほどではありませんが、中国人経営だけあって、ビュッフェ式のオカズも、洋・中折衷で、バリエーションも豊富なんです。 炒飯とか、チキンウイングとかがあったりするんですよねー。 アサドは別にカウンターがついていて、そこで好きな部分を切ってもらえます。 広いレストランでしたが、ほぼ満席。 15ペソは安い!というようなお店でした。

第4日目・ウプサラ氷河&オネージ湖クルーズ

この日は朝8:30までに船が出港するプエルト・バンデラ港まで行かなければならないので、朝ゴハンは抜きで出発しました。 カラファテの町から港までは、ほぼ30分ほどの距離。 道路は舗装されているので、かなりのスピードでぶっ飛ばせます。
港には2隻のカタマラン船が待っていました。 この日は申込者が多かったようで、2船に分かれてのクルーズになるとのこと。 先に私たちの乗っている船が出港し、その後をもう1船が続きます。 お天気に恵まれたせいで、アルヘンティーノ湖の乳青色の湖水は太陽の光を受けてきらきら光るし、湖畔の山々も緑がさえざえとして、なんともいえぬ美しさ。 うちのテイシュなどは、じっと船内に座っておられず、私を置いて早くもデッキに行ってしまいました。 私も手持ちのセーターをもう1枚着込んで外へ出ましたが、天気はよくても、船自体は相当のスピードで走っているので、身を切られるような風の冷たさ。 ちょっとデッキに立っているだけですっかり身体が冷えて、「トイレに行ってくる〜」
船内には男女別に2つずつトイレがありましたが、これが思いがけずも立派で清潔なトイレでした。 ちなみに、入り口近くには小さなカフェテリアがあり、そこで飲み物やスナック、サンドイッチなども買えます。 デッキで身体が冷えた私たちはコーヒーを買いましたが、チリ側ペンギンコロニーでのぼったくり記憶からなかなか回復できない私たちは、ここでの良心的なお値段に再度感激。 テイシュが、「昼の食事も予約できるみたいだよ」というので、ツーリストメニューを頼んでおきました。

さて、船はアルヘンティーノ湖深くに入り込み、湖水には少しずつ砕けた氷河の破片が浮び始めてきました。 これがまたなんともいえない青さ、そして天然の彫刻と言いたくなるような造形美。 氷河の大きなきれっぱしが単にぼこっと浮んでいるというのではなく、あちこち崩れ落ちたり、また部分的に溶けたりで、さまざまな形状になっているんですよね…。 私たちだけでなく、他の乗船客のみなさんも、各流氷を指差しながら、「あれは○○に似ている!」と笑いあっているようでした。

仲良く並んでついてきた船は、ここで分かれて、私たちの乗った船はスペガッツィーニ氷河へ。 途中、セコ氷河の前を通るあたりから、ちょっと空が曇ってきてしまいました。 そのせいもあってか、この国立公園内では、一番の高さを誇るスペガツィーニ氷河は、まさに「ウォール!」という感じで、壁のようにそびえたっていました。 ここから先は通さないぞ!というような厳然とした無言の圧力。 この氷河は、他の氷河が年月がたつにつれてどんどん後退しているのに対し、ほとんど変化がないという珍しいものだそうです。 ちなみにガイドさんの話によると、この氷河は、キノコの研究をしていたカルロス・スペガッツィーニ博士の名前からつけられたものだそうです。(こんな寒いところできのこなんか育つのだろうか?と不思議に思いましたけれども)

スペガッツィーニ氷河の前で30分ほど停船した後、向きを変えて今きた水路を戻り、今度はウプサラ氷河へ向かいます。 この氷河は、この国立公園では最大の氷河であり、かつものすごい勢いで後退している氷河でもあるとか…。 それを裏付けるがごとく、水路を進むにつれて、信じられないほど多くの流氷が押し寄せてくるんですね。 この頃から、再びお天気がよくなってきました。 お日様の光をあびた数々の青い氷河のかけらが、まるで彫刻の展覧会のごとく湖水表面を飾っています。 しかしながら、船はウプサラ氷河を遠くに望む位置で停まってしまいました。 あまりの流氷の数の多さに、これ以上は危険で接近できないのでしょう…。
後退激しいウプサラ氷河と、後退のないスペガッツィーニ氷河の違い。 クルーズの最中、一方では太陽が燦々と輝き、一方では曇り空になってしまったというのも、たまたまそういう天候だったというだけではないのではと思ってしまいました。

時刻はすでに13時半をまわり、おなかが空いてきた私たち。 テイシュは昼食の時間まで待てない!と船内のカフェでサンドイッチを買ってほおばっています。 乗り物に弱い私は、船やバスに乗る前はあまり食べないようにしているのですが、このクルーズも揺れというものはほとんどなく、船酔いの心配はご無用でした。
船は、オネージ湾に向かって進みます。 このクルーズで唯一の上陸地。 湖畔から10分ほど歩いた森の中に、ロッジ風のレストランがあります。 到着した時は、14:30になっていました。 途中で別れたもう1船のグループが、昼食とオネージ湖畔の散策を終えて、私たちと入れ違いに船へ戻っていきます。 ボックスランチを持ってきているお客さんも多いとはいえ、一度に2船分のお客さんの昼食手配をするには座席数が足りないのでしょう…。 時間をずらしてあったみたいですね。

さて、船内でツーリストメニューを注文していた私たち。 これがちょっと失敗でした! メニューは2種類あって、1つはスープ・メイン・デザートのついた、フルコース。 もう1つは単品だけのツーリストメニュー。 船酔いを恐れた私は、「単品はなあに? ナポリ風ミラネーゼ? それなら、そっちにする」 テイシュもお肉のアサドよりはミラネーゼに心ひかれたのか、フルコースにしなかったんですね。 ところが、いざレストランに入ったら、お客サンの4分の3くらいがフルコースを注文していて、ほかほかしたスープがとてもおいしそうだったんですよー。 なにしろ流氷が浮いている湖のそばのレストランですから、暖かいものが欲しくなるわけです。 私たちが頼んだナポリ風ミラネーゼ(薄いトンカツの上に薄切りハムを載せ、チーズとトマトソースをかけてオーブンで焼いてある)もおいしかったのですが、付け合せのフライドポテトをもっと太っ腹に添えて欲しかったな…。 朝食抜きだったので、私も相当飢えておりました。(笑)

食事を終えてから、さらに10分ほど歩いた森の奥にあるオネージ湖へ。 ブナ・楡・レンガなどのパタゴニア特有の常緑樹林に囲まれた奥に、小さなオネージ湖が広がっていました。 ここも若干ミルキィな水の色。 この奥にもオネージ氷河というのが広がっており、そこから崩れた氷河がたくさん浮んでいます。
湖や川があると、裸足になって足を水につけずにはいられないテイシュが、ここでも「どれどれ」と靴を脱ぎだしました。 こんなきれいな水に、クサイ足をつけて汚染してもよいのか!と思いましたが、そういうことをやりたがるのはテイシュだけではないようで…。 子供なんかもテイシュの真似して飛び上がっていましたけれども。(笑)

帰路の船の中は、お昼寝モード。 分かれていた船と再び合流して(あちらは昼食後にスペガッツィーニ氷河へ行ったらしい)、バンデラ港に18:30に到着。 船内でアンケートが配られましたが、見どころも多く、飽きのこないクルーズでしたので、全項目に「大変良い」マークを差し上げました。 その他コメントに、「船内の座席があまりにも固すぎる!」と蛇足しちゃいましたが。
昼食がやや足りなかった私たちは、カラファテに戻ってから、再び昨夜と同じ食べ放題のお店へ。 またしても羊のアサドやチョリソーなどを心ゆくまで堪能してしまいました…。

第5日目・カラファテからパイネ国立公園へ

私達の日程も中盤にさしかかり、この日はカラファテを後にして、再びチリへ。 行きのプエルトナタレス→カラファテのドライブにうんざりしたテイシュは、「とにかく早朝に出発する!」と宣言し、私は6時にたたき起こされたのでした。 朝のお通じもゆっくり出来ないまま、シャワーを浴びて車へ。(この間、テイシュに催促されっぱなし) 7時前にはホテルを出発しました。

早朝ゆえに空いている道を、テイシュは音楽をガンガンかけて、140キロくらいのスピードでぶっ飛ばし。 しつこいようですが、景色に変化がないので、こうでもしないと起きていられないのです…。 そのせいあってか、行きよりははるかに短い時間でエスペランサに到着。 来る時に見かけたこぎれいなオステリアで朝食を取ることにしました。
カウンターの上には、おいしそーなものがいっぱいのっているんです。 ハムとチーズとトマトのパイにサンドイッチ、そして各種のエンパナーダ。 空腹だったらしいテイシュはあれこれ注文したあげく、「パイネに何時に着くかわからないから、念のためにエンパナーダも少し買っておこうか?」 旅行中の食べ損ねを恐れる私は、もちろん賛成。 テイシュがお会計を済ませている間に、私は朝できなかったお通じを済ませ、壁に貼られているナプキンを読んでいました。 このオステリアでは、お客サンがナプキンにいろいろと書いたものを壁に貼り付けるという習慣があるようです。 日本人が書いたナプキンもいくつかあって、「○○○○○旅行社、18名参上! これから国境を超えて、チリに入国します」
ここへ来るまでに、すでに3グループくらいの日本人団体に遭遇している私。 日本でのパタゴニア人気というのは、私が感じているよりも高くなっているんだなあと思ってしまいました。

オステリアの駐車場で買ったものを積んでいたら、お兄ちゃんが一人急接近。 まだ学生さんだそうですが、アルゼンチンとチリの国境近くにある炭鉱でなにやら仕事をしているそうで、「国境まで乗せていってくれないか?」とのこと。 とりあえず、風体に異常はなし、後ろからナイフで脅されることもなかろうと見てとったテイシュが承諾。 このお兄ちゃんが非常に話し好きで、道中テイシュがたずねるアルゼンチンのあれこれについて、かなりの弁舌をふるってくれました。 おなかの赤い、きれいな鳥をみつけた私が、「あの鳥の名前、なんて言うんですか?」と聞いたら、「正式名称は知らないけど、俺たちはcome pollo(日本語に訳すと、チキン食い?)って呼んでいるよ。 あいつら、なんでも食うからね」 彼のおかげで、アルゼンチン国境のカンチャ・カレラまで退屈しないですみました。

行きと同様、アルゼンチン国境はすんなりと通過し、セロ・カスティージョへ。 チリは国内への生鮮食品の持込を厳しく禁止しています。 税関の質問に対し、「エンパナーダを買ってきました」と答えた私達。 エンパナーダは、調理してあるのでOKですが、私達の前にとまっていた車は生肉を持ってきたのが見つかったらしく、「捨てるか、もしくはここで食べていきなさい」と言われ、空き地で調理することを決心したようです。 厳しいながらも、やみくもに没収しないところがほのぼの〜って感じですよね。 私達も車内の点検はされましたが、エンパナーダとソフトドリンクしか持っていなかったので、すぐに「行ってよい」と許可が出ました。

セロ・カスティージョを通過して、いよいよパイネです。 翌日パイネトレッキングを計画している私たちは、できればパイネ公園内に宿泊したかったのですが、満室であることは明白。 しかし、そこは一応旅行のプロである私。 セロ・カスティージョからちょっと行ったところに、ホテルがあるんですよね。 なぜかこのホテルは、旅行会社では予約を扱っておらず、どの旅行社の料金表にも載っていないんですよ。 そこなら穴場かもしれないと行ってみたら、ハイ、空きがありました! 料金は、朝食付きで1泊1室95ドル。 私達には高いホテルでしたが、少なくともここに泊まれば、ナタレスへの無駄な往復移動を省くことはできます。 しかも行ってみて気づいたのですが、宿泊手配こそしていなくても、ここのホテル付属のレストランは団体手配でしょっちゅう使っていることがわかりました。 というのも、私達が到着したまさにその時に、某日本人団体が昼食を取っていらっしゃる真っ最中でしたので…。

時刻はそろそろ13時というところです。 ホテルのレジスターを済ませた私達は、再び車に乗って、パイネへ。 舗装されていない道でしたが、よくならしてあるので、80キロは出せます。 景色も、徐々に山・川・湖があらわれてきて、ああ、やっと殺風景な景色から解放されたね〜という安心感。 ニャンドゥーやグアナコは続々と姿をあらわすし、空は晴れ渡っていて、左手に見えてきたサルミエント湖も真っ青だし…。 次第にボルテージがつのってきた私達は、サルミエント湖入り口の公園事務所で大コーフン。 小ギツネに遭遇したのです! 事務所のお姉さんの話によると、この付近で生まれた5匹のうちの2匹。 たまたま陽だまりでひなたぼっこしていたのですが…。

国立公園入場料金を支払い、さらにペオエ湖を目指して走る私達。 このあたりから、小さな湖や池がいっぱい出てきました。 それにびっくりするほどのグアナコ達。 草をはみながら、こっちを見ているんですよねー。 コドモグアナコがコドモ同士でじゃれあっていて、その様子がとてもかわいらしい。 恐ろしく急な山の斜面や、丘のてっぺんなど、あらゆるところにいました。

ゆっくり車を走らせながら、「白鳥の湖」という名前の小さな湖の前で小休止。 文字通り、黒首白鳥その他の水鳥がたくさんいる湖です。 ここで私は、再度大コーフン。 キツネが一匹、草むらから出てきたんですよー。 以前にも、観光客がエサをあげるので、パイネのキツネは慣れていると聞いていましたが、このキツネもいかにも「何かくれるのかなあ?」ってな感じで私のカオを見ているんですよね。
車に引き返して、食べ残しのクッキーを探した私。 テイシュは「野生動物にエサをやったらダメだソ!」とおっかない声で怒鳴っているのですが、クッキーを手のひらに載せて差し出すと、おそるおそる近寄ってくるんですもの〜。 すごーくかわいい。 「そうやってオマエみたいな観光客がエサをあげるから、キツネは無用心になって、車がくるとこわがらずに出てきて、轢かれちまうんだゾ!」と再度怒鳴るテイシュ。 …もうっ! おっしゃることはごもっともですが、一度見せてしまったクッキーを引っ込めるのはつらかったです…。

再び車へ。 途中、見晴らしのよいところで写真を取ったりしながら、ようやくサルト・グランデに到着。 ここは、ノルデンショルド湖とペオエ湖の接点で、ノルデンショルド湖からの水がどーっと渓流となって落ち込む、パイネツアーでは必ず寄る観光ポイントです。 駐車場からの見どころは2ヶ所あるので、まずは下の方に行ってみました。 いわゆる、滝状の水が落ち込んだ流れの強いところですね。 そうしたら、外国のタバコ会社がコマーシャルのロケの真っ最中だとかで、半裸のお兄さんたちがいっぱいいるではありませんか〜。 撮影機材もゴロゴロ置いてあるし。 ちょっとイメージ違うなあということで、早々にそこから退散して、今度は渓流を見下ろせる上のポイントに行ってみました。 かなりの水量がどーっと流れ落ちています。 ここで、黄色いかわいらしい花を発見。(後ほど、Zapatito de la virgenという名前であることが判明) サルト・グランデそのものはそれほど感動するものではありませんでしたが、ここからはペオエ湖の対岸がさーっと見渡せて気持ちよい感じです。

車でペオエ湖畔まで戻り、例によって湖に足を浸けたがるテイシュを残し、私は徒歩5分ほどのところにあるプデト乗船場まで行ってみました。 ここからは、対岸のペオエ山小屋まで1日に往復3便、カタマラン船が出ています。 車の入れない対岸へ渡るための重要な交通手段なんですよね。 遊覧船代わりに乗ってみたいなーと思いましたが、何しろ片道10,000ペソ、往復で18,000ペソと非常に高いので、あえなく断念。 仕事のために、停泊している船内をのぞきこんで終わりです。(お座敷船みたいな感じでした)

いくら日が長いといっても、のんびりしているうちにどんどん時間がたっていきます。 とりあえず、道草食わずに一気にグレイ湖まで行こうと決め、ペオエ湖畔に沿って南下。 ペオエ湖もミルキーな青色の湖なんですよね。 天気もよくなってきて、暑いくらいでした。 ここからグレイ湖までは、さすがに道も険しくなってきて、スピードが思うように出せず、結構時間がかかりました。 グレイ湖についたのが、15時半過ぎ。 朝食をしっかり食べた私達もお腹ペコペコで、ここでエンパナーダの登場です。 駐車場から湖畔に向かってぶらぶら歩きながら、コーラを飲みつつ、エンパナーダ片手にぱくつきました。

グレイ湖は、パイネ観光の一番の見どころで、湖の奥にグレイ氷河が広がっています。 湖水にはこの氷河から崩れた氷河が流れてきており、それはそれでとてもきれいなのですが、カラファテで豪快なオネージ氷河を見てしまった私達には、今ひとつスケールの点で物足りませんでした。 グレイ湖でも、3時間のカタマラン氷河クルーズをやっているので、それに乗ってもっと氷河に接近すればおもしろいのかもしれませんが…。 それよりも動物好きの私達が狂喜してしまったのは、湖畔の森でみつけた緑色のオウム。 木の洞に巣を作っており、ヒナでもいるのか、私達が接近したら大騒ぎしているんですね。(騒がなければ、こっちも気づかなかったのに…)

グレイ湖畔のトイレを借りて(とてもきれいでした)、今来た道を取って返し、公園事務所へ向かいます。 青く透明なトロ湖畔に立っている事務所内には、公園内の動植物に関する資料がいろいろかかっていました。 野生動物に関しては、パイネ内の弱肉強食統計があり、例えば、グアナコやキツネのコドモが年にどれくらい生まれて、そのうち何%がピューマの餌食になってしまうかなど。 ここでもまたトイレを借りてみました。 さすがに事務所内だけあって、パイネの中では一番きれいなトイレでした。(トイレばっかり行っているように見えますが、私にとっては仕事上の参考なので…。 ついでに出すものも出してますけど)
   アイスクリームでも食べたいなーと思いましたが、すでに18時近くになっており、公園内の売店はすでに閉店。 パイネ内は、売店が少ないのがミソですね。 食べ物と水は常に携帯しておかねばという感じです。

個人的な休暇で来ているとはいえ、この機会に仕事面でもあれこれ知っておきたい私は、テイシュをせかして再び車に乗り、今度は公園事務所から7キロほど南下したところにある、セラノ川ほとりへ。 ここは、ナタレスから航路で来る場合の終着地です。 ナタレスからは、バルマセダ氷河クルーズ船で4時間かけてモンテ・バルマセダへ行き、そこで今度は15人乗りの小さなボートに乗り換え、2時間半かけてここまで川上りします。 これまでに手配したお客様のお話によると、この川上りがジャングルクルーズみたいでとてもおもしろいとのこと。 この近辺には、宿泊施設もあり、パイネ内では重要な場所なんですよね。
ガタガタ道をなだめながら15分ほどで到着したセラノ川ほとり。 川の水が青く透き通っていて、とても清冽です〜。 この川はパイネでの魚釣りポイントにもなっており、虹鱒釣りができるのですが、魚の姿が見えそうなほど透明度の高い川です。 川の向こうは広々とした牧草地になっており、のびのびと気持ちのよいところでした。

時刻はすでに19時過ぎ。 そろそろ帰途につく時間です。 再びパイネ公園内を抜けていきますが、今度は明日の下見を兼ねて、ラグーナ・アマルガ経由。 ここはオステリア・ラス・トーレス及びラス・トーレスハイキングへの入り口なんですね。 パイネへの混載ツアーでは、行きと帰りそれぞれラグーナ・アマルガ、もしくはサルミエント経由と分けて、両方のルートを通るようになっているそうです。
ラグーナ・アマルガには、小さな売店があったので、ここでミネラルウオーターとクッキー、ポテトチップスなどを購入しました。 ここからホテルまでは、さらに車で1時間の行程。 時刻は20時半をまわっていましたが、まだ空は十分に明るく、テイシュは80キロのスピードで車を走らせていました。 公園を出た田舎道で、ふと私の視野になにやらかすめたものあり。 思わず「止まって!」と怒鳴る私。 スカンクです! 「ナニ? チンガ!?」とあわてるテイシュ。(ヤツは、前からスカンクを見たいと言っておりました。 チンガはスカンクのチリ名です) あわてて車を下りたら、私たちがコーフンしているのを尻目に、当のスカンクはお尻をふりふり、のんびりと道を横切っていきます。 カオははっきり見えなかったのですが、白と黒のツートンカラーがきれいでした。

21時半を過ぎて、ようやくホテルに到着。 荷物その他をおろしてから、「明日すぐ出発できるように、ガソリンを入れておこう」と村の中にある小さなスタンドを探してぐるぐる回ります。 満タンにしてから、タイヤのひとつがパンクしていることを発見。 ガソリンスタンドのオジサンは、村でパンク直しができる唯一のマエストロだそうですが、「材料がない」とのこと。 仕方がないので、取り急ぎスペアタイヤに替えて、テイシュはホテルからエイビスに電話をかけ、明日、オステリア・ラス・トーレスにタイヤを一本届けてもらうように頼み込みました。(スペアがないまま、旅を続けるのは危険なので…)

ホテルへ戻って、レストランで遅い晩ゴハンを食べて就寝。 空腹だったテイシュはロモ・ア・ロ・ポブレを頼み、私はチキン料理。 どちらもお肉の焼き加減がよくておいしかったです。 でもそれ以上に出てきたパンがフレッシュで、おかわりを頼んでしまいました。 ボーイさんが別の大テーブルに20人分くらいのセッティングをしているので、「こんな遅い時間に誰か来るの?」と聞くと、「パイネでロケしているグループが宿泊しているんですよ。 いつも23時過ぎに戻ってきて、それから夕食です」 昼間ペオエ湖でロケをしていた連中のことですね。 その団体がなだれ込んでくる前に食事を済ませ、私達は部屋に引き取り、速攻で寝てしまいました。

第6日目・ラストーレスへのトレッキング

朝はあちこちから聞こえてくる例のロケグループの怒鳴り声で目が覚めました。 テイシュはそれよりももっと早くに目が覚めたそうで、「あのうるさい奴ら、今晩もここに泊まるんだろ? それなら今日チェックアウトして、ナタレスまで戻ろう! ゆっくり眠りたいよ」
別にそれはかまわないのですが、今日はハイライトのトレッキング。 果たしてテイシュにナタレスまで運転する力が残っているかどうかですよね…。
レストランに行ってみたら、ロケ隊の連中が朝食を取っている真っ最中でした。 いやー、本当に騒がしい。 何カ国かの共同ロケみたいでしたが、うるさく響いてくるのはアメリカ英語です。

ところでここの朝食が素晴らしかったです! パンにハムやチーズはお決まりですが、一緒に出てきたパウンドケーキとクッキーが甘さ控えめで、私の好みにぴったり。 こんなおいしいお菓子を食べたのは久しぶり。 ナタレスから仕入れているのか、果たしてここのレストランで焼いているのか…。 昨夜のパンがおいしかったことを考えると、もしかしたらここのレストランには腕のよいパティシェがいるのかもしれません。 ハムとチーズはテイシュにあげて、私はクッキーの大部分を一人でたいらげ、残ったパウンドケーキは昼食代わりにとナプキンに包んで持って行くことにしちゃいました。

ホテルをチェックアウトし、8時30分頃に出発。 昨日一度通っている道なので、地図を広げることなく、テイシュの運転にまかせていましたが、なんだか途中からどうも違うところに入り込んでしまったみたいなんですね。 人に道をたずねたくても、野原の真っ只中なので、人影もなし。 ちょっと引き返してみようかということになり、来た道を戻っていたら、ニャンドゥーの親子に遭遇。 すでにニャンドゥーはあちこちで見かけていましたが、コドモを見たのは初めてです! ママよりもはるかにちっちゃいサイズのが8匹(8頭というべきか)群れているんですね。 ママがでっかいだけに、とても可憐に見えます。
続いてテイシュが「チンガだ!」と大声。 緑の野原の中を、黒白ツートンカラーがぽくぽくとしっぽを振りながら歩いているのが見えます。 あの色は自然の中では目立ちすぎ! 彼らにはいざというときにはオナラをぶちかまして逃げるという対策が備わっているようですが、その前にピューマにやられるのではないかと思ってしまいました。 もっとも、ピューマに色彩を見分ける能力があるのかどうかは知りませんが…。

途中の二股で軌道を修正し、ラグーナ・アマルガを目指して走ります。 今日は天気がよいため、途中からラス・トーレスの3本塔の先端がくっきりと見えてきました。 ラグーナ・アマルガから小さな橋を渡って、オステリア・ラス・トーレスへ。 このホテルは、公園内では一番部屋数が多く、かつキャンピング場も隣接している上、ラス・トーレストレッキングへの起点となりますので、お勧めです。 景色はあまりよくはありませんが、ホテルの部屋も新しく、ほとんどの客室にバスタブもついています。 ここでフロントにタイヤのことを頼んだら、「あら、この奥に、パンクを直せるところがありますよ」 まさかこんなところに直し屋がおいでになるとは思いませんでした! ほっとした気分でそこに車を預けて、トイレを済ませ、いよいよトレッキング開始。 時刻は10時20分でした。

トレッキング素人の私達は、デイパックも持っておらず、それぞれ500mlのミネラルウオーターのボトルと食料を持ち、私はちょっと大きめのバッグを斜めに背負って歩き出しました。 とりあえず目指すのは、2時間の距離にあるチレノ山小屋。 私にとって天国だったのは、始めの30分間だけで、パイネ川にかかる橋を渡ってから、突然道は上り坂に。 昨日公園事務所でもらった地図によると、起点のオステリア・ラス・トーレスは標高約180m、そして本日の目的地であるラス・トーレス山麓は1,000mとあるんですね。 820mを上るということが、どれほどのことなのかはわかりませんが、数字で見る限りでは「なんとかなるだろう」と思っていたのです。 ところが、歩き出して30分後、この予想が超甘かったことに気づき、早くも息絶え絶えに。 階段を上るのと山道を登るのとでは、全く違いました。 おまけに、快晴だけあって、ものすごく暑いし…。 付近には私の大好きな赤いノトロの花、そしてすでにはるか下に見えるパイネ川など、素晴らしい眺めなのですが、楽しむ余裕はほとんどなかったです。

ある程度上りきったところで、道は起伏が少なくなってきました。 私もようやく人心地を取り戻し、「一難去った」とほっとしたのですが、それもつかの間でした…。 今度待ち受けていたのは、幅の細い道。 狭いところで50cmくらいです。 そして右側は目もくらむような深い谷底…。 もちろん、柵なんてございません〜。(涙) 崖っぷち恐怖症の私は、目はくらむわ、足はすくむわで、「ここでギブアップしたほうがよいのか」と真剣に考えました。 テイシュは「無理するな」とおっしゃいますが、そう言われるとむくむくとアタマをもたげるオンナの意地。 こんな初手でギブアップしてはオンナがすたれます! 「ううん。 もう少しがんばってみる!」とテイシュに宣言したら、「じゃあ、その荷物持ってやる」 これにはしっかり甘えて、荷物を全部持ってもらい、テイシュの「右側を見るな! 足元だけ見て歩け!」の声に励まされて、必死の思いで歩き続けました。 向こうから下りてくる人とすれ違う時は、もっと大変。 私は小さくなって山側にじっと身を寄せ、あちらさんに私をよけていってもらいます。 ここまでくると、体型と服装だけで山歩きに慣れた人かどうかわかるんですよねー。 テイシュはともかく、私はTシャツにスエットパンツ。 こんなお寝巻きスタイルでトレッキングしている人なんて、私の他、2人しかいませんでした…。

恐怖の崖ルートをやり過ごし、ようやく木立の影にチレノ山小屋が見えてきました。 山小屋までは、下り道。 せっかく上ったのに、下りちゃうの?と残念でしたが、小屋の前で休憩している人達に「ここから先はどんな感じですか?」と聞いたところ、「超簡単。 2時間くらいで行けると思うよ」
その言葉に励まされ、再び私は歩く人に。 ここからしばらくの間はパイネ川に沿って歩きましたが、確かに起伏も少なく、森の中をハイキングしている気分です。 やれやれ、ようやく景色も楽しめるわいという感じでしたが、歩いても歩いてもラス・トーレスの先っぽが見えないんですよね…。 私なりにがんばって歩き続けましたが、途中、何人ものプロのトレッカーに追い越されました。 反対に、私達が追い抜いたのは、たった1組のカップルだけ。 チリ人のご夫婦で、お二人とも私と同じく、Tシャツにスエットのお寝巻きスタイル。 奥さんの方は小太りで、ダンナさんに叱咤されながら必死についていっている、という感じでした。

チレノ山小屋から1時間半ほど歩いたところで、向こうから戻ってきたトレッカーのお兄さんをつかまえ、「あとどれくらいかかりますか?」と聞いたら、「1時間半くらいじゃないかなあ…」 30分という答えを期待していた私の願いは無残にもぶち壊されました。 テイシュは意外にも元気で、私がぐったりと座り込んで小休止を取っている間も、ビデオを撮ったり、写真を撮ったりしていたのですが…。

さらに30分ほど歩いて、ようやくトーレスキャンプ近くに到着。 地図によると、ここが標高約600m。 チレノ小屋が420mほどなので、この2時間は比較的平地を進んできたことになります。 そしてここから最後の1時間が、私にとってはそれこそおしっこをちびりかねないほどの恐怖体験だったのです…。

ラス・トーレストレッキングは、最後に岩場があるとは聞いていました。 しかし、マサカ、こんな急勾配、しかも延々と1時間もかけて登るような岩場だったとは…。 なにしろ、上を見上げても、まだラス・トーレスは見えないのです。 そして下は目もくらむような勾配。 経験豊かで服装もサマになっているトレッカーのみなさんは、スキーストックを使いながらこともなげに登っていきますが、私は手で岩場につかまりながら、文字通り血相変えてよじ登るという感じです。 本当にこの1時間は試練でした…。 後ろを振り返らずに、よろよろと登り、やっと展望台にたどり着いた時の安心感といったら! 結局この最後の岩登りで、一気に展望台(高度1,000m)までの400mの高度をやっつけることになるのです。 400mの距離ではないですよ、400mの高度ですよ!

ハイ、そして左側の写真が、展望台までたどりついた後にありつける光景です。 ここまで登らないと、この風景には出会えないのです! 道中、トレッキングを終えて戻ってきた人に、スペイン語で「vale la pena ?」(それだけ苦労する価値があるか?)とテイシュが聞き、みなさん元気よく「Si !」と答えていましたが、その時の私の気分は、「へとへと」以外のナニモノでもありませんでした。 展望台といっても、平地ではなく、ごつごつした岩場なので、安定した場所を見つけて、20分くらいはあお向けになって寝てしまいました。 回りからはいろいろな外国語が聞こえてきます。 さらに元気な人は、写真下にうつっている湖まで下りていっていました。

30分ほどたって、あれこれ写真やらビデオを撮っていたテイシュが座り込み、朝食から失敬してきたパウンドケーキを取り出しましたが、私は依然として食欲もなくへたりこんでいたので、テイシュが「少しでも食べなさい!」と小さくちぎって口に入れてくれました。 ここへ来て感じた夫婦愛? 言われるままに口は動かしていましたが、何口か食べて「もういらない、それより水をちょうだい!」 写真を見てお分かりの通り、快晴で、半袖のTシャツでも暑いくらいだっだのです。 500mlのミネラルウオーターの中身はすでにほとんど空となりましたが、水を飲んで元気を取り戻した私は、ようやく景色を楽しむ余裕が出てきました。 vale la pena、なんでしょうね、やっぱり。 私的には、景色うんぬんよりも、ここまで到達したんだ!という気持ちの方が強かったですけれども。 それにしても、写真に写っているパイネタワーそのものにさらに登る人がいるというのは驚きです。 あんな尖塔、どうやって…と思いますが、私が本格的な登山というものを知らないだけなんでしょうね…。

1時間ほどの休憩の後、私達は再び来た道を戻ることにしました。 時刻は16時15分。 お日様はもちろん高く、容赦なく照り付けてきます。 展望台から下を見ると、まさに「断崖」。 崖っぷち恐怖症の私にとっては、行きよりもはるかに恐ろしい試練です。 どうしてそんなことができるのかわかりませんが、プロのトレッカーの兄さん・姉さん達は、スキーストックを使いつつ、立ったままでこの急斜面をひょいひょい下りていけるんですよね…。 私はどうしたかと言えば、右側の写真の通り、お尻をつきながら、とにかく姿勢を低く足元だけを見るように、そろりそろりと下りていったのでした。 途中、プロの兄さん・姉さんに、「大丈夫? 手を引いてあげましょうか?」と何度も優しいお言葉をかけて頂きましたが、立つと足元がふるえてくるので、お尻でずり下がっていくより方法がないのです。 丁重にお断りして、尺取虫のごとく下っていきました…。

どんなにこわくても、さすがに下りの方が上りよりは時間が短かかったのですが、身体はガタガタといってもよいくらいに疲れており、途中何度も休憩。 ボトルの水は展望台で飲み尽くしてしまったので、「あとでお腹をこわしたらどうしよう」と思いつつも、その辺に流れている川の水を飲んでしまいました。 前日のパイネ国立公園事務所内の資料に「公園内の水は飲んでも大丈夫と書かれていた」とテイシュが主張するので…。 天然の水はうまかったです! ようやくたどり着いたチレノ山小屋でコカコーラを購入。 確か、2リットル入りだったと思います。 私もコップ2杯は飲みましたが、残りをすべてテイシュが飲み尽くしたのにはびっくり。 よく汗をかいたせいか、出発してから青空トイレのお世話になることはなかったのですが、ここで山小屋内をのぞきがてら、トイレも借りてみました。 寝室は2段ベッドが3つくらいずつ入ったドミトリーでしたが、トイレやシャワールームも清潔で、居心地よさそうでした。

チレノ小屋を出て、オステリア・ラス・トーレスに到着したのが20時半頃。 途中からはマシーンのごとく足を前に出して歩き続けた私は、オステリアの前でへたりこんでしまいました。 テイシュが預けていた車を取りに行ってくれている間に、ようやく「本日、自分が成し遂げた大偉業」についてしみじみ感じ入ってしまいました…。 プロのトレッカーの兄さん・姉さんには大したルートではないのかもしれませんが、私にとっては、マラソン42kmを完走したくらいに価します。 なにせ、これまで生きてきて、これほど肉体的・精神的にハードなものに挑戦したことはなかったので…。

ちなみに、ここからセロカスティージョを出たところまでの約1時間を車内でぐっすりねむりこけた私。 テイシュの「チンガだ!」の一声で目を覚ましました。 すでに暗くなった中、車のライトに照らされて、きょとんと立ち止まっているスカンク。 クラクションを鳴らしたら、ようやくあのひょうきんな歩き方でのんびり横切っていきました。 ナタレスの宿(再びカサ・セシリア)にたどり着いた後、テイシュとレストラン「ウルティマ・エスペランサ」へ出かけ、トレッキング完走に乾杯。 テイシュはペヘレイ料理、私はサーモンを頼み、食後にはカラファテの実入りアイスクリーム。 このレストランもうまかったです! 特にピスコサワーを頼んだらそれについてきた小さな串焼き肉。 ナタレスにはおいしいレストランが多いですね…。

ラス・トーレストレッキングにチャレンジされた3組の方が、感想メールを送ってきてくださいました! ぜひこちらもご参考下さいませ!

まだまだ続きます〜

        

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