スーパーでキョロキョロしちゃう食材あれこれ

ところ変われば食材も変わる! 日本食を求めても、限度あり。 それならあるもので勝負するしかないのですゾ。

勝負その1・肉弾戦

日本に住んでいる人にはわからないと思いますが、「薄切り肉」というのは、つくづく日本の食文化の特徴だと思います。 しゃぶしゃぶ、すき焼き、炒めもの、すべてに便利な「アレ」が、なぜ外国では買えないのか? ハムは薄く切ってくれるのに、なぜ肉は薄切りにしてくれないのか?

これは、ひとえに「日本の肉は高く、外国の肉は安い」ことも原因していると思います。 つまり、日本は少量の肉に野菜を加え、一緒に煮たり焼いたりしてカサを増やす必要があるが、日本より安く肉が食べられる国ではそんなことしなくても固まり肉を味わえる、ということです。

まあそんな話はおいといて、本題のスーパーの肉売り場に話を戻しますと、これが日本と違ってなかなか圧巻なのであります。 日本と同様、きれいにパックして並べてありますが、ステーキ用の肉はおいといて、固まり肉各種の他、胃袋、脳みそ、腸(らしきもの)などなど、グロテスクなまでに全身が売りに出されているという感じなんですね。

ちなみにチリでは、なんといっても牛がトップ。 その次に鳥、それから豚、さらに七面鳥、羊と続くようです。 また、これには地域的なものもあって、北へ行くに従い腐りやすい豚は姿を消し、南へ行くと今度は羊が増えてくるようです。 地域によっては、ヤギやウサギも食用にされますが、さすがに都心のスーパーで見かけることはありません。

ところでこの固まり肉を購入するにあたって困るのは、あまりにも細かく部所ごとに分けられているので、どれがどの料理にむいているのかよくわからないことです。 1度夫の母(つまりワタシの姑様)に聞いてみたことがあるのですが、チリというのは野菜と肉を炒めて食べる習慣がないから、「チンジャオロースー」と言ってもわからない。 また、肉を揚げて食べる習慣もないから、「ごまをまぶす揚げ物」と言ってもわからない。 むろん肉じゃがも知らなければ、韓国風の焼き肉も知らない。 ですから、アドバイスがアドバイスにならないのです…。

勝負その2・野菜傷め

ワタシも夫もベジタリアンではありませんが、最近中年太り(!)が気になってきたので、なるべく野菜をとってお通じをよくしようと考えています。 それにもかかわらず、チリの野菜というのは実に扱いにくい。 というのも、チリ、特にサンチアゴ周辺の野菜畑では、水が少ないために下水の水を畑にやっているそうで、ナマで食べると肝炎に感染する、というイワレがあるんですね。

そこで在チリ日本人オクサン数人に、「千切りキャベツを食べてますか?」と聞いたところ、ほとんどの人の答えがNOでした。

これはチリ人も実行していることですが、トマトは必ず皮をむき、ジャンボきゅうりも一皮むく。 ほうれんそうのナマなどはもっての他で、レタスなども野菜洗浄剤で洗ってから、と指導されているのです。 肝炎もこわいけれど、さらに不安なのが農薬。 サンチアゴではなく、コンセプシオンに住んでいた一時期は、スーパーではなく産地直送(?)の野菜市に買い出しに行っていたのですが、あるとき「このレタスの葉っぱ、なぜ白い斑点がついているのだろう」としげしげと見つめていたら、売ってたオバサンが、「それは、アブラムシよけの農薬よ。 アナタも虫は食べたくないでしょ?」とこともなげに言い放ってくれました。

まあそんな話はおいといて、本題のスーパーの野菜売り場に話を戻しますと、これが日本と違ってなかなかの迫力なのであります。 じゃがいもなどは、小さい袋で2kg入り、大きいのだと10kg入り。 セロリも太いの1株分売ってくれちゃうので、2人家族ですと食べるのに必死です。 もっとも、大抵の野菜は自分で好きなだけ袋に入れる目方売りもしてくれるし、ジャンボきゅうりやジャンボピーマンも1個単位で買えるので便利なのですが。

ちなみに、日本にあって、どうしてもこっちで見つからない主要野菜は、里芋にごぼう、カブといったところでしょうか。 白菜は時々スーパーに出るようになりましたし、辛いけれど大根らしきものもあります。 もやしはスペイン語でデイエンテ・デ・ドラゴン(ドラゴンの歯)という名でいつも棚に並んでいます。 忘れてならないキノコ類ですが、しめじやえのき茸は全くなし。 たまーにSHIITAKE MASHROOMが出ることもあります。 すんごく値段が高かったので、買いませんでしたが…。

チリではポピュラーですが、日本にはない野菜の筆頭各はアボガドです。 日本で売っている皮が黒くてブツブツしたやつは、こちらでも一番高いアボガドですが、それ意外に同じ黒でも皮がツルツルしているもの、緑の皮のものと全部で3種あります。 チリ人はアボガドが大好きで、ファーストフードでホットドッグを頼むと、大抵はマヨネーズとマスタード、それにトマトとアボガドペーストをたっぷり入れてくれます。 サンドイッチ屋さんの材料でも、お肉とアボガド、チキンとアボガド、卵とアボガドなどなど、いろんな具と一緒に登場しています。

さらに日本ではあまり見かけないものに、ビーツがあります。 スペイン語ではベテラガと言いますが、これを丸ごとゆでて、柔らかくなったら皮をくるんとむいて、冷やしてドレッシングをかけて食べます。 甘いので、お肉の時のハシヤスメに最適、とワタシは思います。

青菜類では、アセルガ。 味は小松菜に似た感じかなあ? こちらではゆでてから冷やしたものをサラダにしたり、チャキカンというチリ風肉じゃがに入れたりします。 栄養はあると思うのですが、なぜか葉っぱが1枚ずつバラバラなので、枯れやすいのか、スーパーで売られているものはしなびていることが多いです。

それから、チリ料理ではかかせないかぼちゃ。 日本風の小型のものもたまーに見かけますが、やはり主流はハロウインの飾りにされるアノ大型のやつです。 市場などでは叩き割ったものを1切れ100ペソくらいで売っています。 カスエラに入れたり、チャキカンに使ったり、ソパイピージャというチリ風ドーナツの材料にしたり…。 ワタシはその昔、居酒屋チェーン「天狗」のパンプキンコロッケが大好きだったので、 ここでも自分で作っています。 但し、日本のものと違ってホクホクしてくれず、場合によっては非常に水っぽく、とてもコロッケにまとめられないことも多いので、そういう場合は急遽スープに献立変更となってしまいますが…。

季節ものでチリ人の食生活に欠かせないのがアーティチョーク。 これが店頭に並びだすと、「ああ、春だなあ」と思うのですが、最近は秋にも見かけるようになりました。  食べ方ですが、つぼみを丸ごと大鍋で茹でて、一枚一枚花弁をはがしてドレッシングにつけながら、葉でしごいて食べます。 日本の方は、アーティチョークのつぼみを知らない方も多いと思いますが、かなり大きくて大鍋でも一度に5つか6つしか入りません。 それでいて食べる部分はちょびっとしかないので、なんだかガス代が高くつくなあと思ってしまうのですが。

野菜の仲間に加えてはいけないのかもしれませんが、チリでも海草を食べる習慣があります。 一番代表的なのがコチャユノ。 茶色で、太い茎を乾燥したのを束ねて売っています。 水で戻して、茹でて、冷やして食べやすい大きさに切ってドレッシングであえますが、…う〜ん、日本人にとってはあまりおいしいものではないなあ。 わかめサラダを期待して食べるとおもいっきり失望します。 

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