(写真上)平成22年度遠航に参加した「やまぎり」
東京晴海で撮影。平成23年3月16日、護衛艦籍に復帰した。
(写真左)呉基地で撮影した「あさぎり」
海上自衛隊では専用練習艦の「かとり」、「かしま」の他に練習員等の教育・実習を行うため第一線を退いた旧式の護衛艦を練習艦に改造して任に当てていた。
しかし、護衛艦のハイテク化・高性能化が進み旧式艦改造の練習艦では兵装、主機などの面で必ずしも十分な実習効果が期待出来なくなってきた。
そこで平成11年(1999年)に往来の発想を大きく展開して対艦ミサイル、対空ミサイル、ガスタービン主機を持つ「はつゆき」型護衛艦の最終艦である
「しまゆき」を練習艦に改造し教育・実習に当てる事になった。
「しまゆき」だけでは隻数不足なのでこれに加え更に練習艦の勢力を充実させる為、「はつゆき」型の改良型である「あさぎり」型護衛艦からも2隻を
練習艦に改造する事になり平成16年に2番艦「やまぎり」が、翌平成17年にはネームシップの「あさぎり」が護衛艦から練習艦に改造された。護衛艦改造
練習艦は「かしま」と同じ練習艦隊第1練習隊に配備されている。
※海上自衛隊の教育・訓練効果向上に大きく貢献した
これら比較的艦齢が若くミサイルやガスタービン、データ・リンク、新型のFCSを搭載した護衛艦改造練習艦が就役した事は 教育・実習効果を著しく高めたものとして評価出来る。改造にあたりヘリコプター格納庫内にプレハブ式講堂が設置された為、 ヘリコプターの搭載能力は失われているがこのプレハブは有事の際は直ちに撤去し、ヘリコプター搭載能力を復旧して護衛艦として任務に当たる事が出来る。 また、実習員用海図室や女性乗員居住区画も設置されている。世界的に見てもミサイル搭載護衛艦を改造した練習艦を3隻も保有している国は稀である。
(写真左)横須賀吉倉桟橋に接岸中の「あさぎり」
外観上は護衛艦時代とほとんど変わりない。有事の際は短時間で護衛艦に復帰出来る。海自の有力な第一線戦力と言える。


減勢している護衛艦勢力を補う為に「やまぎり」が平成23年3月16日付けで、「あさぎり」が24年3月14日付けで護衛艦籍に復帰した。 なお、これに伴い「はつゆき」型の「しらゆき」と「せとゆき」が練習艦に種別変更されており護衛艦を転用した練習艦は3隻体制が維持されている。
| やまぎり | TV−3515 昭和59年度計画 三井玉野 護衛艦として平成元年1月25日竣工 平成16年3月18日種別変更 平成23年3月16日 に護衛艦に復帰 |
|---|---|
| あさぎり | TV−3516 昭和59年度計画 石播東京 護衛艦として昭和63年3月17日竣工 平成17年2月16日種別変更 平成24年3月14日 に護衛艦に復帰 |
基準排水量 3.500t
満載排水量 4.900t
全長 137.0m
幅 14.6m
深さ 8.8m
喫水 4.5m
長船首楼型
主機/軸数 COGAGガスタービン4基:(搭載主機:川崎ロールスロイス・スペイSM1A)/2軸
出力 54.000馬力
速力 30ノット
兵装 76mm単装砲1基、20mmCIWS2基、ハープーン対艦ミサイル4連装発射筒2基、シー・スパロー対空ミサイル8連装発射機1基、
アスロック8連装発射機1基、3連装短魚雷発射管2基
乗員220名
海鷲の末裔