
200海里時代到来で28隻建造され海保中型汎用巡視船の中核であった「しれとこ」型が老朽化しその更新が緊急の課題となった。
当初は「はてるま」型の大量建造が予定されていたがこのクラスは母船機能を重視した設計で汎用性という点では必ずしも要求を満たす存在でなく9隻で建造が
打ち切られた。そこで「はてるま」型の運用実績を基にして領海警備能力など汎用性重視の設計に改め
射撃機能や夜間暗視能力を向上させ船橋など重要部の防弾性を強化した新型汎用巡視船が計画された。これが新1.000t型である。船体後部にはヘリ甲板を有するなど
外観は「ひだ」型や「はてるま」型とよく似ているが両クラスで採用された舷側排気は廃止され煙突が装備されている(舷側排気は不評だったらしい)。
(写真左)もとぶ」煙突右舷側に搭載された高速警備救難艇
「くにがみ」型は本艇1隻と複合搭載艇2隻の計3隻を搭載
(写真右)「もとぶ」前甲板の遠隔操作式RFS20mm機関砲
海保や海自の標準的装備であるJM61系だ。「くにがみ」型はPL巡視船としては軽武装である。
※「くにがみ」型も2隻で建造終了か・・・
新1.000t型の1,2番船は平成21年度補正計画で建造されネームシップは「くにがみ」、2番船は「もとぶ」と命名されそれぞれ平成24年4月27日に
竣工した。2隻とも沖縄方面を管轄する第11管区に配備された。
「はてるま」型は高速性能を重視した半滑走船型を採用したが本クラスは外洋航行能力を重視した排水量型が採用されている。
「はてるま」型では30mm機関砲を搭載したが本クラスでは武装は軽減され遠隔操作式RFS20mm機関砲1基
となっている。放水銃は「はてるま」型と同型を搭載。前述した通り煙突が装備され船橋後部に減揺タンクがある。「はてるま」型には搭載されなかった
高速警備救難艇が1隻搭載される。
曳航索とウインチを装備しており大型船舶の曳航能力を有する。なお、「くにがみ」型は平成21年度
補正計画の2隻のみで22年度補正計画以降は本クラスをベースにした新型巡視船に移行する模様だ。
| くにがみ | PL−09 | 平成21年度補正計画 三菱重工下関造船所 | 平成24年4月27日竣工 |
|---|---|---|---|
| もとぶ | PL−10 | 平成21年度補正計画 三菱重工下関造船所 | 平成24年4月27日竣工 |
総トン数 1.700t
船質 鋼
全長 96.0m
幅 11.5m
深さ 5.2m
主機/軸数 ディーゼル2基/2軸
速力 ?
兵装
・RFS20mm多銃身機銃1基
海鷲の末裔