
(写真上)第324高射中隊の3連装発射機と誘導弾
※ホーク導入の経緯
ホークはレイセオン社が米陸軍の為に開発した中・低高度をカバーする中距離地対空ミサイルである。※ホークの構成
基本ホークで採用されたセミ・アクティブ・レーダーホーミング誘導方式や3連装発射機に装填されるスタイルは最終発展型(改善V型)まで継承されている。 米軍ではA型の改良型であるMIM23Bを1972年から配備したが陸自でもこれに相当する改良ホーク(初期型)を昭和52年度から調達した。以後も電子戦能力 やシステムの信頼性向上が逐次行われ昭和57年度からは改善T型、昭和62年度からは改善U型が調達された。平成3年度からは最終発展型の改善V型の調達が 始まった。改善V型は射撃統制機能の集約化が行われ改善U型までの測距レーダー、情報調達中枢、中隊統制中枢を中隊指揮装置として一本化している。
(写真左)第1高射特科群第302高射中隊の改良ホーク改善V型
3・1/2tトラックに牽引される運搬パレットと装填された誘導弾
(写真左)第6高射特科群第324高射中隊の改良ホーク改善V型
(写真左)運搬パレット
燃料も基本ホーク以来固体燃料であるが基本型の射程が約30kmなのに対して改良ホークは約40kmと延長されている。
(写真左)3・1/2tトラックに牽引される3連装発射機
(写真左)運搬用ローダ
誘導弾を運搬パレットから発射機に移動させる
(写真左)3・1/2tトラックに牽引されるCW補足レーダー
(写真左)3・1/2tトラックに牽引される高出力イルミネーターレーダー
ホークはセミ・アクテイブ・レーダー・ホーミング方式なのでこの高出力イルミネーターレーダーから目標に照射された電波を元にミサイルを誘導する。
ホークは高射特科団、高射特科群に配備され方面隊レベルで運用される。ホーク装備の高射特科団/高射特科群の編成は以下の通り。
※ホーク装備の高射特科団
高射特科団本部━本部管理中隊
┃
┣ 高射特科群
┗ 高射特科群
※ホーク装備の高射特科群
高射特科群本部━本部管理中隊
┃
┣ 高射中隊(発射機6基)
┣ 高射中隊(発射機6基)
┣ 高射中隊(発射機6基)
┣ 高射中隊(発射機6基)
┗ 高射搬送通信中隊・・・この中隊は部隊全般の通信ネットワークシステムを構成している。
なお、沖縄の第15旅団のみは隷下に第6高射特科群を配備している。第1混成団時代からの編成であるが陸自で唯一、作戦基本部隊にホーク部隊が編入されている 例である。
※第15旅団の編成
旅団司令部━旅団本部付き隊
┃
┣ 第51普通科連隊
┣ 第6高射特科群
┣ 第15偵察隊
┣ 第15施設中隊
┣ 第15通信隊
┣ 第15飛行隊
┣ 第15後方支援隊
┣ 第101不発弾処理隊
┗ 第15音楽隊
ホークは兵器史に名を残すミサイルであるが誕生から半世紀を経過しこれ以上の改良の余地はなく高性能化著しい新世代航空機に対抗するのは極めて困難と なってきた。特に同時多目標対処能力や低空侵入目標に対する能力は今日では完全に旧式となっている。陸自でもホークの後継となる国産開発の03式地対空誘導弾 の配備を進めておりホークは徐々に姿を消しつつある。
製作:三菱電機、東芝(ライセンス生産)
※誘導弾諸元
全長5.120mm
直径356mm
重量625s
弾頭重量54s
固体燃料