「オリヴァー・ハザード・ペリー」級はロー・コスト、大量建造の要求性能を前提に建造されたアメリカ海軍のフリゲイトである。
世界最大のアメリカ海軍と言えど高性能・高価格の水上艦艇を多数配備する事には限界があり本クラスは性能を抑え建造費を抑制して比較的脅威の少ない海域での
作戦行動を考慮した量産型水上艦として計画された。同時期に建造された「スプルーアンス」級駆逐艦が”ハイ”なら本クラスは”ロー”であった。
「オリヴァー・ハザード・ペリー」級はバス鉄工所とトッド造船所の2ヶ所で計51隻が建造された。
※ロー・コストな水上艦ながら高い実用性で成功した水上艦艇となった
経済性を重視した「オリヴァー・ハザード・ペリー」級は1隻あたりの建造費3.400万ドル、満載排水量3.400t、乗員185名という 基本要求であった(実際には若干、大きくなったが・・・)。主機はガスタービン2基を搭載するが推進器はアメリカ海軍護衛艦伝統の1軸推進を採用した。 日本では同クラスの護衛艦は2軸推進が常識だが1軸でも実用上の問題はないと言われる。 兵装は前甲板にスタンダートSAM/ハープーンSSM兼用のMk13Mod4単装発射機を装備。対潜や警戒用にLAMPSを搭載した (初期はカマンSH−2F「シー・スプライト」、後期建造艦はSH−60B「シー・ホーク」)。 本クラスはアスロックを搭載していないので対潜はLAMPSが主力となる。砲熕兵装はOTOメララ製の76mm単装砲を対空用に装備。上部構造物中部付近 に装備される独特の配置だが射界はかなり制約があり問題がありそうである。
※「スターク」の被弾
1987年5月17日、イラク軍のエグゾセ対艦ミサイルがFFG−31「スターク」に命中し同艦が大破する事件が起きた。※アメリカ海軍現役艦はMk13を撤去し哨戒艦として運用されている。
51隻建造された「オリヴァー・ハザード・ペリー」級は退役や外国への供与でアメリカ海軍に残るのは二十数隻となっている。アメリカ海軍の現役艦は全て
Mk13単装発射機を撤去しており哨戒艦的な運用がされている。Mk13はそのまま装備しておけば緊張が高まった際、有効に運用出来ると思えるのだが実際には
要員の訓練や維持メンテナンスにかなり予算がかかるらしい。世界最強のアメリカ海軍も予算にだけは勝てないようだ。
(写真左)艦尾から見た「ゲアリィ」
ヘリコプター格納庫は2機搭載可能
本クラスは原型と16隻とLAMPSVヘリコプターを搭載する為、全長を3.2m延長した長船体型の2タイプに大別される。
ロー・コストながら高い実用性を持つ「オリヴァー・ハザード・ペリー」級は多くの中小国や途上国で高い評価を受けた。 オーストラリア、スペイン、台湾ではライセンス生産されている。かつてのワルシャワ条約加盟国であるポーランドにも供与されている。 その他、本クラスを運用している国はエジプト、トルコ、バーレーン、パキスタン
(写真左)オーストラリア海軍の「ダーウィン」
本艦が属する「アデレート」級は6隻が導入された。1〜4番艦はアメリカで建造され5,6番艦は国産建造されている。既に1,2番艦は除籍されているが
他の4隻は近代化されMk13発射機を撤去しMk41VLSを装備して発展型シー・スパローESSMを搭載して対空戦力を大幅に強化している。
(写真左)トルコ海軍の「ゲムリク」
本艦はFFG−21「フラットレイ」の後身。トルコ海軍ではアメリカ海軍から購入した「O.H.ペリー」級8隻を運用しており更に2隻の追加導入が検討されている。
トルコ海軍では本クラスの近代化を予定している。
満載排水量 4.100t
全長 138.1m
幅 13.7m
喫水 4.5m(ソナー部 7.5m)
主機/軸数 COGAG(ガスタービン2基)/1軸
出力 41.000馬力
速力 29ノット
兵装
・76mm単装砲1基 20mmCIWS1基 324mm3連装短魚雷発射管2基
搭載機
・SH−60B 2機
乗員200名