護衛艦「あたご」型 @
DDG ATAGO class No.1

(写真上)平成21年度観艦式に参加した「あしがら」

海上自衛隊第2世代のイージス艦「あたご」型

愛宕 足柄
(写真左)横須賀基地吉倉桟橋に接岸中の「あしがら」

「あたご」型は「こんごう」型に続く海上自衛隊第2世代のイージス護衛艦である。
冷戦末期に計画されソ連航空戦力に対抗する事を目的としていた「こんごう」型に対して「あたご」型は冷戦が終結し極東地域におけるロシア軍事力の脅威が大幅に 低下した時期に計画されている。「あたご」型が計画された平成14年前後は中国や北朝鮮の戦略弾頭ミサイルの脅威が大きく認識された時期でもあり 海自のイージス艦に期待される任務も航空機や巡航ミサイルに対する対処能力からミサイル防衛能力MDへと大きく変動していたのである。 ただ、「あたご」型は「こんごう」型と同じく同時多方向からの対艦ミサイル攻撃対処を目的として建造されており現時点ではMD能力は有してはいない。 海自イージス艦はあくまで対艦ミサイルからの攻撃に対抗する為に整備されてきたのでありMD能力付与は極東地域における弾道ミサイルの拡散という時代の変化が 背景にあった。いずれにせよこれらイージス艦の大量整備は防空力強化にかける海自の強い決意と意気込みを感じさせる。

※「こんごう」型に比べステルス性が向上しヘリコプター搭載能力を有する

「あたご」型は「こんごう」型に比べ各部が改良されているが最大のものはヘリコプター格納庫の設置とステルス性の向上の2点である。 ヘリコプター搭載力を有した事により艦隊全体のヘリ運用効率の向上に貢献している。 「あたご」型は初のヘリコプター格納庫を有した海自DDGでもある。ステルス性を強く意識したマストや直線デザインの煙突・上部構造物は「こんごう」型 より一段と進歩していることを実感させる。また、イージス・システムや兵装も「こんごう」型より近代化されている。


平成23年度から始まる新中期防衛力整備計画で「あたご」型にもMD能力が付与される。

※イージス・システム

「あたご」型のイージス・システムはベース・ライン7.1を採用、フェーズド・アレイ・レーダーも「こんごう」型の改良型であるSPY−1D(V)を搭載し 往来型より追尾能力が大幅に向上している。イージス・システムの対空戦ネットワークと連携して射撃指揮装置Mk99がありスタンダート・ミサイル を管制する。なお、「こんごう」型は逐次ミサイル防衛能力を付与する為の改良が行われているが前記した通り本艦型は現時点ではMD能力は装備していないが 平成23年度から始まる新しい中期防衛力計画において本クラス2隻にMD能力を付与する改造が行われる事が予定されている。

※電子戦装置等

ミサイル管制用(終末誘導)のイルミネーターはSPG−62を3基装備、127mm砲はSPY−1D(V)若しくは光学式照準装置Mk46 OSSによって 管制される。電子戦装置はNOLQ−2Bを2基(ECM/ESM)装備。ASWの中核をなすソナー・システムはSQQ−89(V)、 艦首バウソナーはSQS−53C。

※兵装

(写真左)(写真上右)「あたご」前甲板に搭載された127mm64口径単装砲Mk45 Mod4
アメリカ海軍制式の最新型艦砲で射程117kmの誘導砲弾を発射出来る。砲盾はステルス対応の直線デザイン、砲塔内は無人

製作
・BAEシステム、日本製鋼所(ライセンス生産)
重量 約25t
発射速度 約20発/分(誘導砲弾は約10発/分)
操縦方式 全自動電気油圧式
弾丸重量 約32s---アメリカ海軍Mk45 Mod4 射撃風景

(写真左)「あたご」前部VLS

「こんごう」型では垂直ミサイル発射装置VLSは前部32セル、後部64セルであったが「あたご」型ではヘリコプター格納庫を設置した関係で配置が逆となり 前部64セル、後部32セルとなった。また、「こんごう」型は前後各3セル(計6セル)分にミサイル装填用クレーンが装備されているが「あたご」型はこの方式が 廃止されており96セル全てにスタンダート・ミサイル若しくは垂直発射型アスロックが装填されている。VLSの型式は「こんごう」型と同じMk41を採用。 スタンダート・ミサイルは最新型のSM−2ブロックVBを搭載している。

近接防御兵器には対水上射撃能力を付与された20mmCIWSブロック1Bを2基装備している。対艦ミサイルは「こんごう」型のハープーンに替え国産の 90式対艦誘導弾を搭載(4連装発射筒×2)

※機関

主機はLM2500を4基搭載しておりオール・ガスタービンのCOGAGである。

「あたご」型は「こんごう」型のアレンジを継承しており外観も似ているが計画時期の違いを反映してステルス性を大幅に向上させた 設計である。「こんごう」型は米海軍の「アーレイ・バーク」級のフライトTをタイプシップとしているが「あたご」型はヘリコプター格納庫を増設した 同級のフライトUAをタイプシップとしている。

(写真上左)「あたご」の艦橋付近。「こんごう」型ではラティス・マストを採用したが「あたご」型ではステルス対応マストを採用しており 一段と洗礼されたデザインとなっている。フェーズド・アレイ・レーダーは前後で装備位置の高さが異なる。20mmCIWSは対水上射撃能力を付与された ブロック1B

(写真上左)2番煙突後方には2基のSPG−62が装備されている。(写真上右)鎖甲板


あたご DDG−177 平成14年度計画 三菱重工長崎工場平成19年3月15日竣工
あしがら DDG−178 平成15年度計画 三菱重工長崎工場平成20年3月13日竣工

基準排水量 7.700t
満載排水量 10.000t
全長 165.0m
幅 21.0m
深さ12.0m
喫水 6.2m
平甲板型
主機/軸数 ガスタービン4基COGAG(搭載主機:LM2500)/2軸
出力 100.000馬力
速力 30ノット
兵装
・垂直ミサイル発射装置VLS2基(前部64セル、後部32セル)、90式対艦ミサイル4連装発射筒2基、127mm単装砲1基、20mmCIWS2基、 3連装短魚雷発射管2基
乗員 310名

目次へ

海鷲の末裔

ライオンロア 1/ 350 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-177 あたご用 ディテールアップパーツ[RS3506]ディテールアップパーツ [返品種別B]

ライオンロア 1/ 350 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-177 あたご用 ディテールアップパーツ[RS3506]ディテールアップパーツ [返品種別B]