護衛艦「たちかぜ」型 @
DDG TACHIKAZE class No.1

海上自衛隊第二世代の対空ミサイル搭載護衛艦DDG「たちかぜ」型

(写真右)横須賀基地船越地区で撮影した護衛艦隊旗艦時代の「さわかぜ」

「たちかぜ」型は昭和40年(1965年度)2月に竣工した海上自衛隊初のミサイル護衛艦「あまつかぜ」に次ぐ海自第二世代の対空 ミサイル搭載護衛艦である。
昭和35年度計画艦である「あまつかぜ」は試作艦的な要素が強い護衛艦ながらアメリカ海軍をはじめ諸外国のミサイル搭載艦の就役時期 と比べても決して遅くはなく海自建艦史上に特筆される存在であった。しかし、その後は海自の護衛艦は対潜能力を最優先にして 計画・整備が行われ高価な対空ミサイルを搭載した護衛艦は暫くの間、建造されなかった。 「あまつかぜ」以来の対空ミサイル搭載護衛艦DDGの建造予算が認められたのは昭和46年度の事であった。新型DDG は「あまつかぜ」計画年度と10年以上の開きがある為に技術の進歩を反映して各部が大幅に改良されている。

※「たちかぜ」型の特徴

@RIM−66「スタンダート」SM−1対空ミサイルを搭載
「あまつかぜ」が竣工時に搭載していた対空ミサイルはRIM−24「ターター」であったが、「たちかぜ」型では性能向上型のRIM−66 「スタンダート」SM−1を搭載した(「あまつかぜ」も後に同ミサイルを搭載出来る様に改造された)。これに伴い「たちかぜ」型の ミサイル・システムはターターDシステムが採用されている。

Aデジタル式戦術情報処理装置の搭載
戦術情報処理装置は「あまつかぜ」がアナログ式WDSだったのに対して「たちかぜ」はデジタル式WESを搭載し情報処理、管制能力 は飛躍的に向上した。「たちかぜ」が搭載したのはOYQ−1B、2番艦「あさかぜ」はその改良型のOYQ−2B、3番艦「さわかぜ」は WESを大幅に改良した戦闘指揮システムCDSと呼称されるOYQ−4を搭載している。

B73式54口径5インチ単装速射砲の搭載
「あまつかぜ」では予算上の制約から砲熕兵装は76mm連装砲で我慢したが「たちかぜ」型では強力な73式54口径5インチ単装速射砲 を搭載した。この艦砲はアメリカ海軍制式のMk42を国産化したものである。

Cマック構造の採用
煙突、マストを一体化したマック構造を採用している。この方式は日本では「たかつき」型で初めて採用されたが「たちかぜ」型は「たかつき」 型に準する艦型と言える。

「たちかぜ」型は海自初の本格的デジタル艦でありシステム艦への発展の土台となった

海上自衛隊で戦術情報をデジタル処理する能力を初めて装備したのは護衛艦「たかつき」型であったが、あくまで戦術情報の処理業務に 限定された能力であった。戦術情報処理に加え搭載兵装の管制までを一元的に統括する本格的な指揮管制システムを導入したのは「たちかぜ」 型が最初でその意味からも海自初の本格的デジタル艦と呼べる存在であり後の「しらね」、「はつゆき」などのシステム艦への発展の 土台になった護衛艦でもあった。

ネームシップ「たちかぜ」の艦首から艦中央部

(写真上左)「たちかぜ」前甲板に搭載された73式54口径5インチ単装速射砲とアスロック8連装発射機
5インチ砲の搭載により「あまつかぜ」に比べて格段に強力な砲熕兵装を有する事になった。「さわかぜ」では1,2番艦と異なり アスロックは弾庫からの直接装填方式になった。これによりアスロック発射機の位置はやや後方に下がり艦橋下部にも傾斜が付けられている。 艦橋上に装備されている射撃指揮装置はFCS−1型。なお、「さわかぜ」はFCS−2型21であった。

(写真上右)艦橋上両脇に装備されている白いレドームは衛星用通信アンテナ。前部煙突下部に装備されているのは対空レーダーOPS−11、 後部煙突上部に装備されているのは3次元レーダーAN/SPS−52。

3番艦「さわかぜ」の艦後部

(写真上左)後部煙突後方に背負い式に2基配置されたRIM−66「スタンダート」対空ミサイル誘導用の射撃式装置SPG−51
各1基でミサイル1発を誘導する。後部煙突脇には高性能20mm機関砲CIWSが装備されているが「たちかぜ」型では内火艇装備位置を 後方に下げる形で後日装備された。余談であるが「たちかぜ」型は計画段階で35mm機関砲L−90を近接防御火器として搭載する予定であったが実現しなかった。

(写真上右)「さわかぜ」の後部5インチ砲とミサイル発射機Mk13mod4
「さわかぜ」のMk13は1,2番艦が装備したものの 改良型で「スタンダート」に加え「ハープーン」対艦ミサイルも発射可能、両ミサイル合計約40発を搭載。海自艦艇でこの発射機を搭載したのは「さわかぜ」 のみであった。
なお、「たちかぜ」は護衛艦隊旗艦に改造される際、後部5インチ砲を撤去し司令部室を増設したが「さわかぜ」への旗艦変更時には 同様の改造は行われず後部5インチ砲も装備されたままの状態になっている。

時が経つのは早く平成22年6月には「さわかぜ」が除籍され本クラスは全て姿を消した

(写真左)艦首方向から見た「さわかぜ」。高速を出す為の細身の船体が実感出来る。

3番艦「さわかぜ」は1,2番艦に比べ戦術情報処理関係をはじめ各部が改良され性能が大きく向上し改「たちかぜ」型とも呼べる内容に なっておりほぼシステム艦としての要素を満たしている。ネームシップの「たちかぜ」は平成10年度に護衛艦隊旗艦の任についたが 平成19年1月に老朽化の為に除籍された(護衛艦隊旗艦は「さわかぜ」が引き継いだ)。平成20年3月には2番艦「あさかぜ」、平成22年6月には 「さわかぜ」が除籍されクラス全てが現役を去った。因みに「さわかぜ」は海上自衛隊で最後に竣工した蒸気タービン艦でもあった。

たちかぜ DDG−168 昭和46年度計画 三菱長崎 昭和51年3月26日竣工 平成19年1月15日除籍
あさかぜ DDG−169 昭和48年度計画 三菱長崎 昭和54年3月27日竣工 平成20年3月12日除籍
さわかぜ DDG−170 昭和53年度計画 三菱長崎 昭和58年3月20日竣工 平成22年6月25日除籍

※要目は「さわかぜ」
基準排水量 3.950t
満載排水量 5.200t
全長 143.0m
幅 14.3m
深さ 9.0m
喫水 4.7m
遮浪甲板型
主機/軸数 蒸気タービン2基(搭載主機:三菱2胴衝動式水管型)/2軸
缶 三菱CE船用2胴水管型
出力 60.000馬力
速力 32ノット
兵装
Mk13単装発射機(「スタンダート」、「ハープーン」兼用)、5インチ砲2基、アスロック8連装発射機1基、高性能20mm機関砲 2基、3連装短魚雷発射管2基
乗員 255名

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ピットロード 1/ 700 海上自衛艦シリーズ ミサイル護衛艦 さわかぜプラモデル [返品種別B]

ピットロード 1/ 700 海上自衛艦シリーズ ミサイル護衛艦 さわかぜプラモデル [返品種別B]