補給艦「ましゅう」型 @
AOE MASHU class No.1

(写真上)横須賀逸見岸壁に接岸中の2番艦「おうみ」
ヘリコプター格納庫(飛行甲板荷扱所)左舷側には15tクレーンが装備されている。 右舷側の窓のある区域はヘリコプター発着管制室。飛行甲板荷扱所はヴァートレップにより空輸された物資を集積する倉庫

海上自衛隊第4世代の補給艦「ましゅう」型、海自初の巨大船でもある

摩周 近江

(写真左)東京城南島付近を航行中のネームシップの「ましゅう」

「ましゅう」型は「はまな」、「さがみ」、「とわだ」型に続く海上自衛隊第4世代の補給艦である。
補給対象となる艦船の大型化・高性能化に加え国際支援任務が自衛隊の本来業務となり海外派遣が珍しくなくなった時期に計画・建造された為に往来の補給艦に 比べ艦型が著しく大型化した補給艦であり海自艦艇史上はじめて国土交通省指定の”巨大船”(全長200m以上)に分類された自衛艦でもある。 大型化した分、補給物品の搭載量(載貨重量)は往来の補給艦に比べ大幅に増加した。

※歴代海自補給艦の載貨重量
・「はまな」・・・・約4.000t
・「さがみ」・・・・約5.000t
・「とわだ」型・・・約5.700t
・「ましゅう」型・・・約11.000t(「ましゅう」型の載貨重量は推測)

「ましゅう」型の搭載物件のうち主燃料は約10.000tと推測される。他に真水や糧食、弾薬などのドライ・カーゴを搭載。
「ましゅう」型の載貨重量の大きさは自衛隊の活動範囲が事実上国内に限られていた時代とは桁外れに大きくなった証拠とも言える。 補給艦の最大の使命は言うまでもなく燃料を中心とした補給物品を確実に艦艇に補給するにある。その観点からも載貨重量は少しでも多いほうが運用上も有利であり 「ましゅう」型の設計は堅実であったと評価出来る。インド洋給油活動も本クラスが立役者となった。 「とわだ」型、「ましゅう」型ともに現状では非武装であるが20mmCIWSの搭載スペースは確保されている。

(写真左)平成21年度観艦式に参加した「ましゅう」
艦橋構造物やマスト、ヘリコプター格納庫などステルス性を意識したデザインが分かる。本クラスは海自初の巨大船であり帝國海軍の戦艦「金剛」や空母 「飛龍」に相当する全長である。

「ましゅう」型の技術的特長

(写真左)舞鶴基地北吸桟橋に接岸中の「ましゅう」
アメリカ海軍の「ヘンリーJ.カイザー」級と同じくモノポール型補給ポストを採用

・モノポール型補給ポストの採用
往来の補給艦は門型補給ポストを採用していたが「ましゅう」型では艦橋からの前方視界が良好なモノポール型を採用した。補給ステーションは6箇所(左右3箇所 ずつ)で艦首寄りから艦艇燃料用の第1,2ステーション、中央部にドライ・カーゴ用の第3,4ステーション、艦橋寄りに艦艇・航空機用燃料及び真水用の 第5,6ステーションが設置されている。

・ステルス性の重視
「ましゅう」型は艦橋にテーパーがかけられマストや煙突もステルス対応型になっている。

・主機にガスタービンを搭載
現代の水上艦艇の多くは対潜作戦の見地から水中雑音低減の為に主機にガスタービンを搭載している。
補給艦も艦隊に随伴して補給を行う為、同様の趣旨により「ましゅう」型ではガスタービンを採用することになった。これは海自補給艦として初のケースである。

・ヴァートレップを重視しヘリコプター格納庫を配置
「さがみ」や「とわだ」型でもヴァートレップ(ヘリコプターによる補給)を重視して艦後部にヘリコプター甲板が配置されていた。「ましゅう」型では更に進んで ヘリコプター格納庫(飛行甲板荷扱所)が配置された。因みに「ましゅう」型のヘリコプター甲板はMH−53級大型ヘリコプターの発着艦が可能な強度が確保 されている。

ましゅうAOE−425 平成12年度計画 三井造船玉野事業所 平成16年3月15日竣工
おうみAOE−426 平成13年度計画 ユニバーサル造船舞鶴事業所 平成17年3月3日竣工

基準排水量 13.500t
満載排水量 25.000t
全長 221.0m
幅 27.0m
深さ 18m
喫水 8.3m
長船首楼型
主機/軸数 ガスタービン2基(搭載主機:川崎SM1C)/2軸 
出力 40.000馬力
速力 24ノット
乗員 145名

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