PC98版MS-DOSのファンクションキー

使い方を知らない人が多い、PC98版MS-DOSのファンクションキー。

Image: MS-DOS 3.3C 起動画面イメージ

テンプレート機能

PC98版MS-DOSを立ち上げるとこのような画面になりますが、この時常に一番下の行に表示されているガイドは何でしょう。f1-f10のファンクションキーに割り当てられている機能を指していることは想像が付きますが、その内容を知らず使っていない人は多いでしょう。これはテンプレート機能と言って、最後に入力した行の内容を呼び出すことができます。具体的には、以下のような意味・役割があります。

キー 表示 機能
f1 C1(Copy 1) 1文字コピー
f2 CU(Copy Up) 続いて入力する指定文字の直前までのコピー
f3 CA(Copy All) テンプレートの最後までコピー
f4 S1(Skip 1) 1文字スキップ
f5 SU(Skip Up) 続いて入力する指定文字の直前までスキップ
f6 VOID 現在の入力行の取消
f7 NWL(NeW Line) 現在行の内容をテンプレートへ書き込む
f8 INS(INSert) 挿入モード・置換モードの切り替え
f9 REP(REPlace) 置換モードに設定
f10 ^Z CTRL+Z(EOF)をテンプレートに挿入する

SHIFTキーを押しっぱなしにするとガイドの表示が変わると思います。これは察しの通り、キーを押すと該当内容のコマンドが実行されます。

CRT表示制御機能

CTRLキーとの組み合わせに対しても特殊な機能が割り当てられています。

キー 機能
CTRL+f4 表示画面モードをテキスト・グラフィックモードで切り替える
CTRL+f5 次の2文字の入力を1文字の16進入力として処理する
CTRL+f6 表示行数を20行・25行で切り替える
CTRL+f7 ファンクションキーの表示を切り替える([f1-f10]→SHIFT[f1-f10]→非表示)
CTRL+f8 画面を消去する
CTRL+f9 画面のテキスト表示スピードを切り替える

これも隠し機能でも何でもなく、古いバージョンのMS-DOSのマニュアルには記載されていましたが、MS-DOS 3.3C以降では別売の拡張機能セットのマニュアルに記述が移動したので、知らない人が多いんじゃないでしょうか。

以上のファンクションキーの内容はKEYコマンドによってユーザーが変更することができます。

ガイドラインを非表示にする

「(基本的には)25行しか表示できないDOS画面のうちの1行がガイドラインに占有されるなんて」と思った方がいることでしょう。この表示は先に述べたCTRL+f7キーの他、エスケープシーケンスの画面制御機能でもオン・オフを制御できます。AUTOEXEC.BATに次の1行を追加すれば、MS-DOS起動時にガイドラインを非表示に設定することも可能です。

ECHO ESC[>1h

ここでESCはエスケープ文字です。エスケープ文字は使用するテキストエディターによって入力方法が異なり、NEC/EPSON版MS-DOS標準添付のSEDIT/MEDITの場合はCTRL+Vキーを押してからESCキーを押します。それから「[>1h」と入力します。SEDIT/MEDIT上では次のように表示されます。

ECHO ^[[>1h

なお、バッチファイルでECHO OFFにしているとエスケープシーケンスは無視されるので注意して下さい。元に戻したいときは「ESC[>1l」とするとガイドラインを表示します。

参考文献